アニメージュ APR.2006

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毎年の事ながら、この季節には「新しい波がきた」と思うものだが、今年の波はかなり大きいような気がする。女性向けアニメの波、原作付きアニメの大波、キャスト世代交代の波、新スタッフの波等々、数が多いと言う事だけで、様々な変化が否が応でも生まれてくるものだ。
女性向けアニメの流れであったり、原作付きでもかなりマイナーな物を持ってくる流れであったりは、新たな客層を取り込もうという流れが、より振り幅を大きくしている結果だろう。つまらない事を言うと、こういう時に作られた作品は大概が惨敗する。企画だけが先行し、体力が続かないからだ。体力を使い果たし、その上利潤も上げられなかった場合、当然その後には暗黒時代がやってくる。80年代後半の様な時代が来るかもしれないというわけだ。
しかし、歴史は繰り返すとは言え、昔と今とでは状況は異なる。製作環境も違うだろうし、市場の概念もまるで違うだろう。後に振り返って、今のこの時期こそが復調の兆しの時期だったという事になるかもしれない。いや、是非そうなって欲しいものだ。
続編を除いた今期の新作で期待が高いのは、原作付では「ハルヒ」「うたわれるもの」「ブラック・ラグーン」だろうか。「ひぐらし」も注目作だろう。私的には「夢使い」の出来が大いに気になる。
オリジナル作は全体数からすると本当に少ないのだが、やはり一番気になるのが「ガラスの艦隊」。戦艦物、艦隊物は、古くはアニメの花形だったもの。ヤマト、ガンダム、ナディア、ナデシコ等、常にSFアニメのつまりアニメのメインストリートだった。今作品は、戦艦物と言うよりも銀英伝のような戦略物の様だし、メインストリートと言うには渋みがありすぎる気もするが、気になる存在である事は確か。どんな作品になるのか丸で判らないので、その分期待が高まる。