最初の話「四谷怪談」ではありきたりな演出でどうにも退屈だったが、前回の「天守物語」では題材が良かったのか、話の膨らませ方もなかなかで伝奇スペクタクルとして面白くみれた。
しかし、今回の「化猫」では、前回までとは一線を隔すほどの出来映えで驚かされる。まず和風な雰囲気の作画が凝っていてそれだけでも面白く見れるのだが、多彩な恐怖表現や意表を突く人物の演技など、演出面も秀逸で、実際に怖く、そしてわくわくさせてくれる作品に仕上がっている。密室パニック物としても秀逸だ。今までのところまだ話の全体像も見えず次の展開が読めない。素晴らしい。一寸した佳作だ。次回が待ち遠しい。
