[ネギま!]解析:「神鳴流 浮雲・旋一閃」とは、どんな技だったのか

ハマノツルギ完全版の重さを推測しなおしたのは、この技の解析に関わるから。
この技は102時間目(第12巻54P)において、オーバーフローしてハマノツルギを振りかざした明日菜に対して刹那がかけた技。しかし、その描写において、発動コマ、途中コマ、終了コマの関連性がわかりづらく、どのような事が起きたのか色々と妄想する事ができて面白い。
(ちなみに、この解析は「ネギま!で遊ぶ」さんに、別の解釈で、図入りのより細かい記事「ネギま!「神鳴流 浮雲・旋一閃」大解析」があるが、その当時に考えたもの。自分が考えている事を別の角度で、それも有名サイトさんが考えているのが嬉しくて、自分の解析をメールで送りつけ、回答メールまで貰ってさらに嬉しがった、という恥ずかしい経緯があるw。)
まず、この技で最初に着目したのが、ハマノツルギの重さだった。
この明日菜の体重に匹敵する質量の物体が、発動コマにおいて凄い勢いで振り下ろされており、その運動量は相当なものになると推測できる。それが途中コマ、最終コマではほぼ無くなっている。ではその運動量を一体どのようにして受け流し、消す事が出来たのか。
それを解く鍵は「回転」。解説によると「3回転ほどしていた」らしい。そこから、どのような事を刹那が行ったのか考えてみる。
発動コマ、ツルギを振り下ろされた時刹那は明日菜の懐にもぐり込んでいる。
そこで刹那は明日菜を脇から抱えながら、明日菜の肩を中心軸として、ツルギの振り下ろされる弧を継続する円運動になる様に、上方へ飛ぶ。そして、明日菜・刹那とツルギの重量でバランスをとりながら空中回転に持ちこむ。その回転中、互いの重量を中心軸に近づけることにより、運動量を減少させていく。観測された3回転は、これだけデリケートな事をする為に必要だった。
ただ、これだけだと発動コマと途中コマが上手くつながらない。ツルギを振り下ろした方向と回転方向が逆なのだ。これはこの回転中、横にも半回転ひねりをいれている事を意味する。
つまり、当事者からすると螺旋状に回転していることになり、それが「旋」の名前の由来かもしれない。
そしてこのひねりを入れて体を入れ替えた後、刹那は再度地面を蹴り、明日菜の足を絡めに行く。それが途中コマ。
そして、明日菜の身体を袈裟に決めて着地する。終了コマ。
終了コマを見てわかるように、この技の凄い所は、あれだけの斬戟を向けられながら、自分はおろか床にも傷をつけていない事である。そして、技をかけられた明日菜もほとんど怪我をしていない。
明日菜の斬戟は、その運動量から考えて、下手に反撃され、変な力が入ったりすれば自分自身を傷つけかねない危険なものであった。脱臼、骨折、下手をすれば自分の足一本失う、位の事も起こり得る。しかし、刹那はその勢いを完全に殺し、まるでツルギから明日菜を守る様に技を終えている。
あの一瞬、自分の命すらかかっているその瞬間に、これほどの技を決められる刹那は、やはりとてつもない使い手であり、また限りなく優しい性格の持ち主である、といえるだろう。