新春アイぽんショー 〜Love & Happiness〜 SHIBUYA−AX

いや、素晴らしいショーだった。アイぽんサイコー!彼女は一体何者なんだ。
声優の歌において、歌唱力はそれほど重要ではない。要はいかにその人の個性を魅力的に表しているかだ。例えは、金朋の「サラバイ!」なんかは、歌唱力以前に強力な魅力のある、ある意味神の域に達している名曲だが、野中藍の歌はそれに通じるものがある。彼女はDROPS時代に、その神からの啓示でも受けたのだろうか。(^^;
彼女の歌一つ一つが、危うい歌唱力のもと、通常では到底表現する事の出来ない魅力を発していた。音程は揺れまくり、声はふんわりした声質を維持して聞こえない所もある。しかし、それらをひっくるめて、いや、それだからこそ「アイぽん」というキャラクターの魅力を極限まで引き出している。そう、この魅力はCDなどには到底収める事が出来ない、正にライブな魅力だ。
イベントとしての力の入り方もなかなかのものだ。DVD化を予定していたという事で、このイベント自体が一種の公開収録という意味合いもあったのだろう。CD購入者応募の無料イベントとしては充分過ぎるほどの曲数を歌ったくれたし、衣装も凝ったものを何度も着替えていた。
彼女のオリジナル曲も全て魅力的だったが、一番のサプライズはやはりアニソンメドレーだろう。「ぱにぽに」「まなび」「ステルビア」そして「ネギま」。「1000%」でも強烈な盛りあがりを見せたが、その後に更なる隠しダマを持って来ていた。「教えてせんせいさん」・・・。これほどのアニソンメドレーを歌える声優が他にどれだけいるだろうか。これを聞けただけでも来た甲斐があるというものだ。
衣装も魅力的なものばかりで、彼女のルックスをさらに引き立てていたが、一番はホットパンツ姿。あれはもう反則気味だ。(オヤジな感想を言いそうなので、これ以上の表現は控えよう。)
実際の所、彼女はある意味ファンに泣かされてきた人で、そのあたりの屈折がMCの端々に感じられ、少し寂しい感じでもあった。しかし、このショーではそれも含めて前に進もうとしている強さも感じられた。彼女には、もっと自分に自信を持って、これからもこのような素晴らしい活動を続けてもらいたいものだ。