新居昭乃LIVE2007〜Early In Spring〜 東京国際フォーラムCホール

最近の新居昭乃ライブは、どうしてか平日に行われる。イベント巡りをしている者としては他との「被り」がなくて有り難いが、それ以上に「勿体無い」という気持ちもある。こんなに素晴らしいライブは、もっと広く万人に体験してもらいたい。
今回は一月公演の追加公演という事だったが、内容的には構成を大きく変えてきていた。前回は、楽曲的にも少し冒険的なものが多く、地味目の印象。有る意味新居昭乃の現在の活動状況をそのまま公開した、バックグラウンド的なライブだったように思う。
対して今回は、客の求めている物に充分配慮し、ショウアップされたライブだった。選曲、舞台演出、MCと、どれをとっても満足のいくものだった。新居昭乃個人の内面に迫るのならば前回、純粋にライブとして楽しむのならば今回、といった所だろうか。「追加公演」と言う事で、「一月と同じならば行かなくてもよいや」などと思ったファンは後悔するに違いない内容であり、いっそのこと、「追加公演」という題目は外してしまえば良かったのに、と思ったり。
内容としては、選曲に加えてアレンジも全体的に厚みが増し、聞いているだけで身体が熱くなってくるようなものだった。舞台演出も流れる映像作品がよりパワーアップしていて、それだけでも魅了されてしまいそうなほど。舞台装置を使った奥行きのある演出も前回より効果的だった。新居昭乃自身も積極的におしゃべりして、会場を和ませていた。
新居昭乃は楽曲だけでも充分魅力的だが、この視覚効果を含めたステージ全体が本当に素晴らしい。これこそ、映像作品として後に残してもらいたい。DVDなど出ないのだろうか?