魔法少女リリカルなのはStrikerS 7話 ホテル・アグスタ

なんだか、本当に大河ドラマしているなあ。例えばやっと登場したユーノ君だが、全く説明は無く、なのは達が喜ぶだけ。アコースの登場とかも何の意味があったのか。1話だけでは意味を為さない描写がどんどん増えてきている。
ティアの行った六課の分析は実に的を得ているのだが、それだけにもっと早くやって欲しかったところ。この部隊の異常性は大きな違和感として当初から分かっていたわけだし、このような客観的な感想を早めに提示しておかないと単なる設定のアンバランスとして視聴者には不満感しか与えない。この様に提示すべき情報のルーズさも、大河ドラマ的とはいえるのだが。
ただ、この分析は前提条件でしかない。この部隊の異常性はそれに見合った危機が想定されているという、対になる条件が提示される必要がある。そうしないと単になのは達が自分達の欲のまま動いているだけになってしまう。その辺りの情報提示も今まで曖昧なままなので、やはりどこか不満感も感じてしまう。最終的には帳尻が合いそうな気もするのだが、今の所、どうにも見せ方がへたくそとしか思えない。
ティアの葛藤についてはなかなか面白い。天才が揃っている中で、確かに凡人のティアこそが物語の観察者に成り得る。ただ、それだけに彼女にはもっと感情移入をしたい所なので、彼女のこだわりについてもう少し解説がほしい所。新人フォワードの動機については、スバル、キャロと描かれては来ているが、その提示スピードはどうにも遅い。その人物の「理由」を描く事自体がドラマになる事を熟知している都築氏の構成方法である事は判るのだが、それでも、見せ場が来るまでその人物がどんな由来の人間なのかも描かれていないのは辛すぎる。キャラの深みという点においても、描くべき事が1つしかない薄いキャラになってしまう訳だし。
色々と不満点を書いてしまったが、後々面白くなりそうな所が多いだけに、期待値の大きさも含めて小言が多くなってしまう。まあ、ゆるゆると見ていこう。