魔法先生ネギま! 178時間目 夏だ!海だ!告白だ!?

ここの所、イギリス旅行というイベントが予定されるに伴い、3‐Aクラスメイト達にも新たな魔法バレなどのダイナミックな動きがあるのでは、という期待感and不安感が漂っていたのだが、今回、その結果がほぼ出たといって良いだろう。
ネギま部の秘密は謎のまま。ただし、クラスメイトはいいんちょの力によってほぼ誰でもついていく事が可能。つまり、ネギま部という物がクラスに認知されたという事以外、ほぼ現状と同じままイギリス旅行編に移行するという事だ。大山鳴動して、状況変わらず?いや、ここに至るまでの積み重ねの多さからしても分かるように、本当に良くここまでの状況に持ちこんだ、と言えるだろう。
読者の多くは、学園祭編で勢いのついたハードな展開の更なる加速を望んでいるだろう。だから、ここの所ネギま部員の力の底上げを行い、期待感を高めていた。しかし、そこでどうしてもネギま部以外のキャラが置き去りにされるという不安も出てきてしまう。逆に、クラスメイト達の普通の生活描写への要望も大きくなっていたのではないだろうか。
今回の落とし所は、そんなニ極端の要望に応える形と言えるだろう。クラス全員でイギリス旅行。ただし危ない所に行くのはネギま部だけ。これは、京都の修学旅行の時とほぼ同じ状況と言えるだろう。スケールは段違いに大きくなっているが。
また、ネギま部が全クラスメイトに認知され、彼らが底知れない力を手に入れている事が公然とされている状況も面白い。クラスメイトの互いの関係に大きな変動が見られ、今後どの様な展開になっていくのか予想も出来ない。危険な所(つまり魔法界)に行くのも、ネギま部だけでく、他の誰かが巻き添えになる様な展開もあるかもしれない。イギリス旅行編に向けて期待が膨らむ一方だ。
ところで、今回の実にナイスな裁定の立役者となったいいんちょだが、彼女は本当に魔法の存在を知らないのだろうか。例えば、のどかが魔法バレした時を思い出してみると、彼女は薄々魔法使いの存在を知っていた。ただそれをネギ達に伝える機会が無かったので、伝えなかっただけ。(42時間目1P)それと同じ様な状況にいいんちょもいるのかもしれない。まあ、どちらでもよい事だが。
その他、今回気になった所は2箇所。
一つは、ネギの笑顔。コタローと明日菜に水泳勝負に呼ばれて返事をするネギの顔は実に印象的だ。
考えて見ると、ネギのこんな顔は今まで見たことが無い気がする。このシーン一体何が「特別」だったのか。
明日菜が「お達し」をした「遊び」を楽しんでいるから?確かに、真面目なネギが「遊ぶ」事自体、稀なのかもしれない。物心ついた時から父親を追いかけてずっと努力していたネギが無心に遊ぶというのは滅多に無い事だろう。
しかし、そんなネギもたまには遊びに夢中になることはある。例えば、麻帆良祭初日。刹那をお供につれて、無心にアトラクションで遊んでいた。(82時間目)
ただ、その時と今回では違う点が一つある。それは、仲間、友達がいること。ネギも子供として、今までに遊ぶことはあっただろう。しかし、その時の遊びは全て一人遊びだったのではないか。しかし、今は気を許せる仲間を手に入れている。それは、超との戦いの中で初めてネギが手に入れたものだろう。(156時間目)ネギはこの遊びの中で、そんな「仲間がいる事」を、改めて実感できたのかも知れない。ネギにとって、初めて仲間=「友達と遊ぶ」という事。その大切さを認識し(ネギという少年は、そこまで気づいてしまうのだろう)、まるで憑き物が落ちたかのように笑う顔は、実に晴れやかだ。
後もう一つ気になった所。それは夕映の恋心。夕映の恋心はかなり微妙な所に在る。のどかがネギに告白したのは、ほぼクラスの公認事項(一応朝倉の所で情報は止まっているがほぼ知られていると言って良いだろう)であるのに対して、夕映の恋心は全くの秘密事項である。これは、のどかの親友という立場である以上当然であり、これを知っているのは図書館部と謎のシスター(w)だけだ。またそれ以前に、夕映自身がその恋心に肯定的なのかも定かではなかった、と言える。夕映はこの事を持ち出された際、今まで常に否定していたからだ。
しかし、今回の夕映の言動では、自分の恋心にほんの少しだけ積極的な面が見られた。パルからのそそのかしを「まだ10才」と否定しながらも心情面では受け入れているし、なにより、夕映自身がのどかの事を「一応ライバル」とまで言っている。つまり、図書館部内では、夕映の恋心は夕映自身も含めて完全に公認されている事が分かる。
この図書館3人はどうやら同室らしい。(3時間目)多分、この恋話はこの図書館3人の中で充分にケアされてきているのだろう。パルあたりが、のどかの前で夕映にネギの恋心を念入りに認めさせて様子とかが目に浮かんでくる。彼女達の交友関係の濃さが分かる反応といえるだろう。
さて、そんな中に割って入って来たのがアーニャ。前回に続いて2度目のラス登場だw。
彼女には、クラスメイト達の関係に更なる混乱を起こしてくれる事に期待したい所。岩山の上に仁王立ちする姿は実に勇ましい。
しかし、今回のネギの笑顔や、クラスメイト達の濃密な関係などを見ていると、アーニャの立場はかなり厳しいのではないかと思えてくる。
ネギがアーニャに会った時、どのような反応をするのだろうか。次週も目が離せない。