魔法先生ネギま! 181時間目 言っておきたいことがある!

きたね、アーニャ。ついに来た。
来日からこっち、クラスメイト達に押されまくってて、今はツンデレとして目立ってても、いつかそのまま埋没してしまうのではないかとも危惧していたが、そんなことは全然無かった。
アーニャはネギと同じ村の出身で、同じ悲劇の被害者だった。そしてネギと志を同じくする者同士だった。
これが確認されたことによって、アーニャの立ち位置は全然違ってくる。ネギとそれを取り巻くクラスメイトの外側にいるかと思えたのが、実際には、ネギとアーニャの目的のため、それをクラスメイト達が取り囲む構図になるだろう。秀才のネギが飛び級2学年しているに対してアーニャも1学年、そしてネギですら来日時には出来なかったであろう「エンチャント攻撃」を引っさげての登場とヒントはあったわけで、充分推測することは出来たのだ。
アーニャも戦いの修行を行っているらしい。どうやら師匠もいるようだ。アーニャの悲劇は具体的にはどの程度だったのだろう。今もあの村に彼女の両親が石化しているとか。
ネギはあの悲劇にナギという目的を見出すことになり、まずはマギステル・マギを目指すという遠大な計画を立てた。だから就学中は勉強にのみ打ち込み、アーニャを呆れさせた。アーニャはそんな特別な目的を持っていたわけではない。(ナギは故人のはずだから)よって漠然と力によって滅ぼされた故郷の仇を討つために、ネギよりもより積極的に「戦いの力」を求めていたのかもしれない。だから、両者にはどこか心のすれ違いがあり、アーニャにとってネギは悲劇から目を背けて勉強に打ち込む様に感じられ、「わたしがいなきゃダメ」と思われていたのかも。まあ、秀才のネギのこと、勉強に打ち込むもやしっ子の様でいて、戦闘力でも常にアーニャの先を行っていたようだが。
ネギの心の内については、少し前に書いた記事のとおりだった。
ネギ、その生立ちを再確認〜タメ口問題を理解する為に〜(2007/6/26)
書いた時期に一寸したシンクロニシティを感じるが、海辺で今いる仲間の存在を確かめるネギの描写や、アーニャという過去に目を向けるキーの登場など、この事が再度クローズアップされるべきタイミングという事なのだろう。
それにしても、「僕が今何故ここにこうしているのか」というネギのセリフは重い。
これはおそらく、「何故僕だけ生き延びてしまったのか」→「何故そのような悲劇が起きてしまったのか」→「僕がその悲劇の源なのではないのか」という「罪悪感」が根源にあるのだろう。もしかすれば、麻帆良学園への派遣の理由についても、ネギも独自の情報をつかんでいるが故のセリフであるとも考えられる。どちらにしても、「ネギま!」という作品の最も大きなテーマである事は間違いないだろう。
それをアーニャがしっかりと受け止めていたという事は大きな意味があるだろう。また、それを聞いてネギの目的を改めて認識したのどかと夕映もよりネギのテーマに近づいた事になるのだろう。
また、より近くにいるべきはずの明日菜がここにいないのも面白い。明日菜には彼女自身にも「自分が何者なのか」という同じテーマが存在する。別のルートをたどり、それでもなおネギと同じ方向に向かっている。明日菜とネギは共に「ネギま!」の主人公として対等な存在である事を改めて認識することが出来る。
こうして、ネギの立場により近いアーニャという存在も出現し、ネギのナギ探しもより本格化しそうな気配。来週は早速イギリス旅行に突入だろうか。期待して待とう。