千雨はいつ敬語をやめたのか?

少し前、ネギのクラスメイトに対する敬語について取沙汰されていたが、敬語に関してはそれ以上に気になっている事がある。それは千雨のネギに対する敬語について。
千雨のネギに対する敬語は非常に面白い。というのも、明らかに無理をして使っているからだ。普段は敬語で接しているが、心の内ではまるで敬意を払っていない。そして、エピソードの最後には必ずボロを出し、ため口になってしまう。
千雨が何故そんなに無理して敬語を使っているかと言うと、おそらくは「普通の」先生と生徒の関係を守りたいからだろう。普通の学園生活を送りたい千雨にとって、先生に対する定型的な生徒の言葉使いとして、敬語は非常に重要な事なのではと思われる。
しかし、182時間目において、千雨がネギに語りかけた時、最初から完全に敬語を止めている。これは、ある意味千雨がネギとの間で、彼女の考えていた普通の先生・生徒関係を止めた事を表している。
では、一体いつからこの敬語を止めたのかというと、これが結構難しい。何故なら、千雨の敬語は、物語の最初の頃からボロが出たりして不安定な上、ネギと直接話す機会も結構少ないから。
この182時間目の前に直接会話したシーンを探すと、実は180時間目にカードの事を聞きにきた時既に敬語を止めている。そして、その前を探すとある重要なシーンまで遡る事になる。
それは千雨とネギとのパクティオーシーン(149時間目)。
ここでも千雨は敬語を使えていない。では、それ以前はというと、146時間目は使っていないが145時間目では使っている。ただ、ここは一連のエピソードになっていて、146時間目は千雨の気が緩んでいたとも取れる。そして、それ以前も最初は敬語、その内ボロを出してため口、と言う事を繰り返している。
また、パクティオーの時、少し気になる言葉使いがある。パクティオーの直前ネギが不意に起き、千雨は慌てて言葉を選んでいるのだ。この時千雨は、一旦敬語を使おうとしてそれを止めたようにも感じられる。
結論としては、千雨はネギへの敬語をネギとのパクティオー以降止めた、と思ってよいだろう。
この事から、千雨の心をどう読み取る事が出来るだろうか。
一つには、ネギとのパクティオーにより、自分も「非常識」の仲間入りをしてしまった、という諦め(w)があるだろう。「力の王笏」を便利に使わせてもらっている以上、ある程度の仲間意識を持たざるを得ないと感じているのかもしれない。
そして、あと一つは、パクティオー=キスという事も大いに影響しているだろう。
182時間目において、ネギの過去に興味を示して話しかけ、それこそネギの本質に迫る重大な質問をしている。そして、結局自ら率先しネギパーティへの参加を希望した。それも一番の理由は、ネギの内面に興味があるかららしい。その様子を見たカモも、単に「仲間意識」以上の何かを感じていたようだ。
クラスメイト最強のツンデレと思われていた千雨だが、「やっぱり女の子」といった所なのかもしれない。(w)