ネギま!が加速する。最終回に向けて…

先日参加した「☆ナナヒカリ☆ツアーズ2007 〜5thウェディングパーティー〜」において、赤松健の言葉で一つ重く感じるものがあった。
それは「ゆーなの回のアンケートがあまり良くなかった」ということ。
これは、以前書いた記事の中で一番気にしていた事だった。

これは、ネギま!が超編を終え、一つのターニングポイントを迎えているが、ネギま!の後半戦が一体どのような展開になるのか、それがこの「ゆーな編(174時間目)」である程度決定するのではないか、という内容。今の状況からすると、その見方は正しかったように思える。
そして残念な事に、今回の赤松健の発言からすると、それがどうやら長いネギま!ファンにとって悪い方向に出てしまったらしい。
もし「ゆーな編」のような個々のクラスメイト編の人気が高ければ、それを尊重する展開になるだろう。そうすれば、各クラスメイトの人物像をより深く描く様になり、展開も緩やかになる。そして、ネギま!の連載自体もいつ終わるか明確には分からない、という状況になるかもしれない。
最近の赤松健の言動で僅かながら気になっている事がある。
それは、「ネギま!の最終回」という言葉が多くなってきている事。
これは、少し前の「スクリーントーン事件」の時に感じた事だった。

そして、その雰囲気は、今回のイベント「☆ナナヒカリ☆ツアーズ」の引出物赤松健の同人誌「DUO」の中にも多く表れている。

今、ヒロイン級の出番がある千雨です。(笑)
こいつのツンがデレに変わったらネギまも終わりが近いかも(^^;)

ザジの回が出てきたら、もうすぐネギまも最終回?!

さらには、こんなのもある。

いると便利な桜子。(中略)
・・・その代わり、単独回は来なさそう。(^^;)

今までは、例え誰であってもクラスメイトの単独回(クラスメイト編)は「いつかは来るもの」という認識があったと思う。未だ描かれていなくても、単に後に回されているだけだと。しかし、(少なくとも今現在)桜子については赤松健自身がそのクラスメイト編を想定していない、としているようだ。これはつまり、別の見方をするとネギま!の最終回までの構想がほぼ固まっている、と言う事にもなる。
そう考えると、赤松健の日記にも気になる事が既に書かれていた。

夏休み編というか、ウェールズ編というか、大体のシリーズ構成がまとまり
ました。

AI Love Network[日記帳] 2007/7/19付け
http://www.ailove.net/diaries/diary.cgi
これは素直に夏休み編だけのシリーズ構成がまとまった、と読みたいところなのだが、言葉が少し曖昧にされており、今後の全体のシリーズ構成もある程度決めたような雰囲気も感じさせる。
そう考えると、上記のように「最終回」という言葉が多く出てくる事も納得がいくのだ。
また、イベントで赤松健は「ゆーなの回のアンケートがあまり良くなかった」背景には、「ネット上の、若干高年齢層のファンと、マガジン誌読者の低年齢層の読者の間にギャップが生じている」という認識も示していた。
これは、とても重たい問題でもある。
ただ単に「クラスメイト編が不人気」であれば、単純にクラスメイト編の代わりにバトル編をより多く配置すればよい。ネギま!の設定の器ならばそれはいくらでも可能だろうし、連載を持続する事も可能だろう。
しかし、「問題はジェネレーションギャップにある」と判断出来るとなると、そう単純にはいかない。
それはつまり、ネギま!という「器の中身を代える」事では対応出来ず、ネギま!という「器自体に歪みが生じてきている」と判断出来てしまうからだ。
そして、その判断のもとに最終回までの構成が定められたとすると、かなり心配な展開を想像してしまう。つまり「無理に続けるよりも…」と思われたりしないだろうかと。「DUO」の内容を見ると、その心配はより強くなる。
しかし、赤松健にはそんなジェネレーションギャップすら矯正するほどの、どの世代にも受ける強い力を持った「ネギま!」を創造し続けて欲しい。そして、出来うる限り末永く「ネギま!」を継続して欲しい。なにより、その「強い力」こそが「ネギま!」がこれまでに沢山の人に受けた一番の理由なのだから。
今はただ、一ファンとして赤松健にエールを送りたい。