魔法先生ネギま! 189時間目 壊滅!? ネギ・パーティ!!

なるほど、ここでこうくるわけだ。
エヴァ別荘のサバイバル訓練からして、ネギ・パーティ各メンバーの活躍シーンを設ける為、魔法世界におけるメンバー分裂の展開という事は、充分想定できていた事だ。ただ、それがこんなにも早く、それもこれほどまでにハードな展開として訪れるとは思わなかった。ネギ・パーティ及び運動部四人組大ピンチ。特に運動部・・・
フェイトの巨大石柱の魔法により、崩壊するゲートポート。それに巻き込まれ、危機的状況を目の当たりにする運動部四人組。ゆーなは麻帆良祭で同じように明日菜に助けられた時を思い出しているだろう。あれは作り物だと思っていたけれども、実際にはそうでないという事を実感しているはずだ。
明日菜がフェイトの石柱を消せたという事は、あの石柱は魔法による生成物質なのだろう。転移ではなく、無から生み出した巨大質量という事か。かなり無茶な魔法だ。
ゲートポート中心のメンヒルは要石として、非常に重要なものだったらしい。魔力の篭った石として、そう簡単には壊れるものではなかったのだろう。しかし、それが壊された事により、魔法世界と人間世界の結合は崩れてしまったらしい。少なくとも、メガロメセンブリアから麻帆良学園に帰ることはほぼ不可能になったと考えていいだろう。
そんな中、フェイトの「プレゼント」として、メンバーは強制転移魔法によって魔法世界に散り散りに飛ばされてしまう。これはホール内に居なかった図書館組達も同様だったようだ。
転移によって意識を失ったネギの見た夢は、悪夢そのもの。ネギにとって石にされた人々を見ることは正に悪夢のイメージだろう。自分の欲の為にメンバーを危険に巻き込んだ事を悔やむしか出来ない。
目が覚めて見ると、ネギが飛ばされたのは熱帯地域ジャングル。茶々丸によって保護されていた。おそらく茶々丸は転移後即座に行動を開始し、その機動力と探査能力をもって、偶然一番最初にネギを見つけ出したのだろう。自身の保身意識が希薄で、論理的な思考による即断で行動した結果とすれば充分納得できる。それでもネギを看病し、ネギが気が付くまでには12時間程度が経過していたようだ。
ところで、茶々丸の新型ボディはやはりスキンタイプ。球体関節マニアにとっては残念?w ネギの熱をおでこで測っていることからすると、このスキン自体がかなり精度の高いセンサーを兼ねている可能性がある。温度、触覚等のセンサー付きスキンが全身を覆っているのならば、もう充分人体としての擬似感覚を持つ事が可能だろう。これにより情報量が急激に増え、茶々丸の人格人間化も急速に進む可能性がある。さすがハカセ茶々丸の自立化計画を確実に進めていると言えるだろう。
なお、ここで茶々丸が裸を恥ずかしがらないのが面白い。以前の茶々丸は、自分がロボットである部分を露出する事に抵抗を感じていたのかもしれない。より人間に近づいた体をネギに見せる事は、誇らしい感覚なのかも。今の茶々丸は、その豊満なボディとはまったく逆に、やっと人間の体を手に入れたばかりの赤ん坊のような存在なのかもしれない。そう思うと彼女の献身はとてもいじらしい。
ネギのパクティオーカードによる召喚は不可能。そこでエヴァの配った「白き翼」バッジが役に立つ。
茶々丸の探査によると、探査範囲900kmを超えてほぼ個人個人で点在しているらしい。これには運動部四人組は含まれて居ないだろう。彼女達を探査する術はほとんど無いといっても良い。ジャングルに一般人が放り出された時、もし運か悪ければ、半日ももたずに命を落としている可能性もあるだろう。あまりにも過酷な状況だ。ネギが絶望的な表情をするもの分かる。
ともあれ、仲間と連れ立っての楽しい観光から一転、未開の地を一人一人が生き抜くサバイバルへと物語が大転換。これはもう、夏休みとかの次元の問題ではないだろう。異世界ファンタジーの様相を呈してきた。まったく新しい展開に、もうどきどきだ。