話題作のアニメ化とフェスティンガーの認知的不協和理論

話題作のアニメ化が決定し、皆が大いに期待しているのに、実際に出来てきたアニメの出来が最悪な時がある。
さらに、そのアニメは「黒歴史」とか呼ばれているのに、結局DVDなどは売れてしまい、興行的には成功とされてしまったりもする。
これは一体どういった現象なのだろうか。
関連しそうな理論を見つけた。

  • フェスティンガーの認知的不協和理論

認知的不協和 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%9A%84%E4%B8%8D%E5%8D%94%E5%92%8C

不協和の存在はその不協和を低減させるためになんらかの圧力を起こす。

話題作のアニメ化は、出来がよくて当然という気持ちがファンの中にある。実際に出来がよければ、それは協和にしかならない。
けれども、それが信じられないくらい出来が悪い場合はどうだろう。
ファンの心理として、期待と落胆という激しい不協和が生じる。この不協和は、ファンの心に圧力をかけ、この作品を応援する気持ちとぶつかり、購買意欲に対してもなんらかの影響を与える。
もちろん、DVD不買者もいるかもしれない。しかし、その不協和を解消する為、別の認知を求める者が出るかもしれない。
圧力を受け心が不安定になっているとき、その人の心は付け込みやすい。例えば、「作画修正」、「限定版」、「初回封入特典」など、ちょっとした「買う理由」を付けられてしまうどうだろう。不安定な心のまま、それらを「認知」としてしまい、「気が付いたら買っていた」という事になっていたりする。そんな時の「買う動機」は、実際に順当な良作DVDを前にした時の心の圧力よりも強かったりすることもあるかもしれない。そして、なぜだか知らないけれどもDVD売り上げ部数が上がってしまう。
つまり、話題作のアニメ化は、事DVD売り上げに関しては、安定した良作を作るより、不安定さを醸し出す駄作を作った方が良い、という事になるわけだ。
・・・心理学は門外なので適当だが、こんな感じだろうかw。
問題は、このような事が何故か何度も繰り返されているという事実。
もしかしたら、この認識を一つのテクニックとして本当に利用している製作者がいるのかもしれない。
つまり、話題作に付け込み、ファンから金を搾り取る事のみ目的とし、作品を貶める事に何の躊躇も無いような人間が。
本当にその様な人間がいるとは思いたくないのだが。
・・・
あ、もしかしたら、カードのコレクション性の心理も、この理論で説明できるのかも。