魔法先生ネギま! 193時間目 まるごと賞金首!

ファンタジー世界編の本格始動と言ったところか。表紙一つで、現状と今後のクエストの全容が明確にされている。いいねえ。物語がまったく新しい世界観に展開しながらも続いていくのは、本当にわくわくする。それも、その世界は「ネギま!」オリジナルとして一から作られたファンタジー世界だし。やっぱり、いっそのこと「ネギま!inファンタジーワールド・オンラインゲーム」作っちゃおうよw。

町に着いて最初の洗礼となる衝撃の事実。ネギ達はゲートポート破壊テロの犯人としてお尋ね者になっていた。これも展開としては定番だけれども上手い展開だ。やはり、異世界に来て他人に頼っていては「冒険」にはならない。物語の為にはある意味必然の展開だろう。
しかし、このお尋ね者報道はかなり違和感のあるものだ。
一つには、使われている写真がパスポート(?)等に公式に登録されている物らしい事と、運動部四人組の存在が知られていない事から、四人組の密航を除いたネギの渡来を正確に知った上での報道であるという事。当然ドネット達が擁護すべきはずなのにそれがなされていないようだ。では、ドネット自身が密通者、もしくはネギを探す方便かというと、四人組が連名されていない所に矛盾がある。
そしてなにより、もう一つの疑問はネギの名前が公開されていない、という事だ。ネギの名前を公開しない事で、この情報を流している人間にどんな利益があるのか?ネギは、この魔法世界の救世主ナギの息子だ。その人気は、ポートのアテンダントに正体を知られて握手を求められるほど。当然、そんな救世主の息子がテロ行為の犯人だと報じられれば、それを疑問に思う人間も出るだろう。ご丁寧にも、報道では外見年齢への疑いすら付け加えられており、人間世界において平穏に暮らしているはずの10歳の少年である事を隠そうとしている。この報道は、明らかにネギを陥れようとしている者によって作られているとして間違いないだろう。それが「当局」から伝えられ、それをドネットが止める事も出来ないでいる状況からすると、魔法世界の上層部において、ネギを利用、もしくは敵対する、かなり強い力が働いていると見て良いだろう。ネギの今後の旅は、魔法世界そのものを相手にする戦いに発展しそうな気配だ。うーん、前途多難w。
ゲートポート襲撃は、フェイトによるものだけでなく、各地で同時に行われたものらしい。しかし、報道上では、今の所交通が不便になった程度にしか伝えられてなく、人間界との行き来が完全に途絶えている状況なのかは不明。とは言え、魔法世界の住人が人間世界にどれほど興味を持っているのかも不明なので、どの程度の事件なのか判断はつかないが。
しかし、魔法世界上層部の不穏な動きと併せて考えると、交通の要衝を押さえておき、その間にクーデターをなそうとしているという可能性などが考えられるだろう。
4人目は、バッジだけを残して姿が見えないという、最悪の状況。
ここで再度うじうじ後悔するネギに対してコタローからの「名言」攻撃w。「信じる事が仲間」。これも、実は以前にエヴァ様から言われていたものだ。しかし、この実際の、危機の場面に、コタローのような存在からまっすぐな言葉として伝えられると、その重さはかなりのもの。この言葉は、ネギの今後の人との接し方に、大きな影響を与える言葉になるのではないだろうか。正に「持つべきは的確な助言を与えてくれる親友」という事だろう。ネギとコタローという、まったく正反対な性格の二人の関係が描かれる、とても良い場面だ。
千雨はこの場面でこのメンバー内の参謀としての本領を発揮。実に的確に状況を整理し、現状を推理していく。推理どおり4人目が朝倉である可能性はかなり高いだろう。ただし、他の可能性として、カードを利用できない状況等も考えられるので、実際にはパートナーの六人の内の一人であるかもしれない。後に提示された奴隷商人に捕まった可能性を考慮すると、その可能性はさらに高くなるだろう。
ネギ達はお尋ね者である事を隠す為に、麻帆良祭の時同様、年齢詐称薬を使用する。ここで気になるのは、茶々丸までもが子供化している事。これも薬によるものなのだろうか。この薬は、別に人体の成長や若返りを起しているわけではなく、あくまで幻術である事から、その可能性はなくもないが、奇妙なのが、耳の形まで変形している事。これはハカセが提示した「ロリボディ」のものだ。もしかすると、この変身は茶々丸自身の変形によるものなのかもしれない。最近の戦闘時の腕の変形などを考えると、オーバーホール後の茶々丸には、全身の変形というかなり強力な能力が加わっているのかもしれない。もしくは、その変形は魔法技術を活用した亜空間を利用する換装なのかも。魔法にはパクティオーカードの衣装登録システムという亜空間の存在を匂わせる技術がある。それを転用している可能性は充分あるだろう。

そして、最後に衝撃の事実がさらに発覚。夏美も魔法世界に来ていた。
運動部四人組の他にネギチームを追っていた者たちがどうなったのかは明らかになっていなかったが、これで少なくとも夏美が今後の展開に絡むことが決定した。夏美の存在が上手く隠されていたのは、これが理由だったというわけだ。とは言え、他のチアトリオもこちらの世界に来ていないという保証もないのだが。
それにしても、フェイトの仲間による転移魔法が、ネギの仲間と目されるであろう四人組ならともかく、夏美までとなると、この転移魔法はその場にいた全ての人間を対象にしていたと言う事になる。もしかして崩壊に巻き込まれて人死が出ないようにしていた?案外フェイトの仲間にも人道的な者がいるのかもw。