フェイト一味の「真の目的」を推測する

「ネギ・パーティの「賞金首報道」を分析する」を長々と書いたのは、フェイト達の目的を推理する為に、状況を整理したいが為。
魔法世界に関する状況を整理すると、一つには、フェイト一味というテロをも厭わない過激派がいて、そのテロ行為をある程度見逃すほどの勢力が魔法世界上層部にも存在しているかもしれない、ということ。
そして、彼らのやろうとしている事は、ゲートポートの同時破壊工作であり、それがもたらす結果は、おそらく魔法世界と人間界との遮断であろうということ。
そして、ここからさらに推測が入ってくるのだが、テロから5日経って分かっている事として、このテロ工作を、魔法世界の住人=魔法使い達はそれほど重視していないという事がある。この事から、魔法使い達は人間界との行き来に対してそれほど興味がない、と推測できる。そして、おそらくこのテロの復旧は、それほど難しいとでは無いと考え、実際にそうなのかも知れない。
つまり、フェイト一味の行った事は、魔法世界にとってそれほど重要なことではなく、それも一時的な事なのかもしれない。
それなのに、なぜこんなテロ工作をフェイト一味は計画したのだろうか?
一時的な閉鎖だとすると、もう一つ気になっている事がある。それは、フェイト一味のテロが後の大きな計画の下準備だとして、その後の続報がまったく無い事。一時的な閉鎖であれば、事は急がなくてはならないだろう。
彼らのやろうしている事は何か?最初に整理したように、魔法世界において勢力的には大きくなっていて、それでも正統派で無い存在がやろうとする事と言えば、やはりクーデターだろう。
しかし、クーデターであるのならば人間界との遮断をする必要は無い。もし必要があったとしても、一時的な遮断だとすれば、出来るだけ事を急いで体勢を整える必要がある。
つまり、かれらの目的が「魔法世界のクーデター」ならば、今頃魔法世界の「政変」も報道されてるべきなのだ。
しかし、それは無い。
これは、一体どういうことなのか?
今回のテロ行為が、人間界が嫌いな閉鎖的な思想から、というのも、あまりに思想的過ぎて現実味が無い。何かしら利得を求める理由があるとした方が現実的だ。
そこで、気になってくるのが、今回のゲート閉鎖で、一体どんな事実が生じているかということ。当たり前の事だが、魔法使い達の通過が出来なくなったという事だ。
魔法使い達の正統的な思想を代表するような人がこう言っている。
高音「魔法界を出て世界の人々の為に力を尽くすのが私達」
ゲートを封鎖された事により、魔法使い達は今それが出来ないでいる。
では・・・、今、人間界では、どのような事が起きているのか。
魔法世界の上層部に力を及ぼすほどの勢力が、わざわざゲート封鎖をしてまでやろうとしている事。
それは、もしかしたら「人間界の征服」かもしれない。
ネギ達は、今、平和で安寧な学園の日常に帰るべく奔走している。
しかし、苦労して戻った場所は、既に「日常」を失った世界かもしれない。