「ネギま!」31人−「シスプリ」12人=「べびプリ」19人 〜ネギま!ファンがべびプリにはまってしまう、その理由〜

その昔、「ヒロイン数のインフレーション」と呼ばれる現象があった。
美少女ゲームの人気が爆発的に高まっていた頃、その作品の魅力をヒロインの数に求めた結果だ。しかし、単に数を増やしただけではインパクトに欠ける。如何にインパクトのある、多くのヒロインを作品内に閉じ込めるかは、正に美少女ゲームなど「萌え作品」の命題となっていった。
シスプリ」は、その象徴的な作品だったと言えるだろう。「妹」という肉親が12人。その「気の狂った」w設定は、他の追随を許さない、強烈なインパクトを持っていた。
しかし、その「極み」とも言える作品に、挑戦する作品が現れた。ヒロインの数31人。「ネギま!」だ。
当初、その31人という数はともかく、学園の一クラス全員がヒロインというのは、「全員妹」に比べて、必ずしもインパクトがあるわけではなかった。しかし、物語が始まり、その31人のヒロイン一人一人が個性を持って動き出し、互いに有機的に絡みあい、大きな物語をつむぎだすという、およそ想像を絶する緻密な構成で展開するに及んで、その存在感は一気に高まって行った。
そして、これ以降ヒロイン数を増やそうとする試みは、ほぼ無くなったと言ってよいだろう。「ヒロイン数のインフレーション」は、「ネギま!」をもって一端の収束をみたのだ。
シスプリ」から「ネギま!」への流れは、そんな「萌え作品」の本流とも言えるものだったと思う。
そして今回、「シスプリ」の正当なる後継作品ともいえる「べびプリ」が登場した。
この「べびプリ」だが、「シスプリ」の後に「ネギま!」という作品があった事が影響しているのか、どこと無く「ネギま!」に通じるものがある。幾つかあげてみよう。

  1. 主人公とヒロイン達は、ある日突然強制的に関係性を持つ。
  2. ヒロイン達は、共通した団体(家族・クラス)に所属している。
  3. ヒロイン達には、番号が振られている。
  4. ヒロイン達には、特異能力者が多い。
  5. 姉的キャラ、ツンキャラ、オタクキャラ、幼児(w)など、恋愛で括れないキャラがいる。
  6. 各ヒロイン同士が、仲間意識を持って積極的に係わり合いを持っている。

特に6.の姉妹同士の係わり合いは、既に「べびプリ」公式ブログ内で展開しているが、そこからキャラ同士の関係性を深く想像することが出来き、正に「ネギま!」的だ。
もちろん、「シスプリ」「べびプリ」は姉妹・家族、「ネギま!」はクラスメイト・先生と、その意味合いは大きく異なる。しかし、それでも「べびプリ」と「ネギま!」は、その関係性の中に似通ったものを感じてしまうのだ。
ネギま!」31人−「シスプリ」12人=「べびプリ」19人、というのも、実に因縁深い数字だ。
もちろん、単に「べびプリ」が「ネギま!」から「シスプリ」的要素を引いた作品という事にはならない。「ネギま!」という「シスプリ」を超えて拡大しようとする作品に着想を得て「シスプリ」的枠組みを外した作品こそ「べびプリ」と言ったところだろうか。
何はともあれ、「べびプリ」は、「シスプリ」「ネギま!」に続く、巨大インパクト多数ヒロイン作品である事は間違いない。「シスプリ」から「ネギま!」に流れた者、「ネギま!」の多数ヒロインに心惹かれている者は、是非一度、その「べびプリ」の「トゥルー家族」の世界に触れてみる事をお勧めする。
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