このリアルタイム感は神

昨日は春分の日
なかなか良い雨が降ったの。
春先の冷たい雨は好きじゃ。
身も心も引き締まるような気がする。

今日はたいそう風も強くて――

by観月
WHOLE SWEET LIFE 2008年3月21日「春分
http://gs.dengeki.com/suteki/blog/2008/03/21/post-80.html
なんなんだ、このリアルタイムさは。
昨日は確かに雨だったし、今日にかけて風も強かった。
今更指摘するまでも無いかもしれないが、それでもこのリアルタイムさは尋常じゃない。
例えば、今までのリアルタイムを感じさせる日記としては、衝撃的な氷柱の「バカ日記」があった。
http://gs.dengeki.com/suteki/blog/2008/02/25/post-61.html

本当にバカね?
「オニイチャン」とか「大好き」とか――

ここでは、前週金曜日の彼女の日記を受けて、トゥルー家族達が書き込んだコメントを彼女が採用している。この時のリアルタイム感、「19姉妹と繋がっている」感はかなりのものだった。
けれども、実はこれ、ある程度操作出来るリアルタイムさでもある。というのも、あらかじめトゥルー家族達が書き込むコメントを想定して氷柱の日記を用意し、そこに実際に書き込まれたコメントをはめ込む事が出来るから。
実は、以前から、公野櫻子が一体いつこの日記を作成しているのか気になっていた。
リアルタイムさを感じはするが、それはどこまでリアルタイムなのか。氷柱の「バカ日記」にリアルタイムを感じても、それは一寸したテクニックで回避していて、実は企画当初に作成したものを、小出しに提示しているだけなのではないか、とも思っていた。そうでなければ、一寸した言い回しによってキャラクターの方向性が変わってしまい、当初意図したものから外れていってしまうという危険性が高まってしまうはずだから。なにより、今までの展開に神懸った構成を見るにつけ、それなりの推敲が必要だろうと思うのだ。

しかし、その推測は今回の日記で、かなり怪しくなってきた。
今回の、観月の日記の話題は「春分の日」と「彼女の袴」。そして、その袴が雨に濡れた事から話題を振っている。つまり、昨日の春分の日に雨が降っていないと、この文そのものが成立しないのだ。これはもう、明らかに昨日の時点で書いたと言う外無いだろう。
そうなると、邪推した「バカ日記」なども含めて、やはりリアルタイムだったと思わざるを得ない。おそらく、ある程度全体の構成予定があったとしても、最低でも更新休みの土日に作成して修正を加えるとか、もしくは完全なリアルタイムで毎日作成しているかの、どちらかになる。今回は、祝日があったのでそこで書き下ろしたとしか思えない。つまり、かなりのリアルタイムさで書かれているはずだ。
このリアルタイムさは本当に凄い。「バカ日記」の時のように、トゥルー家族のコメントが採用されることがある。つまり、明らかにトゥルー家族の反応を見ながら、この企画は展開している。ならば、日記の作成がリアルタイムであればあるほど、その影響はより高いはずだ。読者参加型企画というが、これほどまでに「繋がっている」感覚をリアルタイムで味わえる企画はそうそう無いだろう。正にトゥルー家族になった気分を味わえる。いや、もう既にトゥルー家族に「なっている」のかw。
リアルタイム=即時性というのは、同時に刹那性でもある。今この時味わえる感覚は、後で取り返す事は出来ないものだ。今展開しているこの場限りのこの企画を、今後も大切に味わっていこう。