フレディ誕生 〜怪異!トゥルー家族内にピンクの象は実在した!〜

そしたらね、フレディ、悲しそうなおかおになって、
きゅうにおハナをたかーくたかーくあげて
プォォ――ンって大きな声――
はしっていっちゃった。

by虹子
WHOLE SWEET LIFE 2008年4月1日「フレディが」
http://gs.dengeki.com/suteki/blog/2008/04/01/post-87.html

  • 「フレディ脱走事件」発生

今、べびプリ日記では、また大きな騒動が起きている。それも、不可解な展開だ。常識的に考えると虹子の想像の産物とされるべき「象のフレディ」が「逃げ出し」、最終的には氷柱にも目撃されて、その事で姉妹達が大騒ぎをしているのだ。これは一体どういう事態なのか。丁度エイプリルフールに事が起きたので、当初何かのいたずらかと思われたが、そうでも無いらしい。
個々の姉妹が日記形式で断片的に状況を伝えているので、全容を把握するのが非常に難しい。それも、常識外の出来事であればなおさらだ。しかし、あえて推測をしてみよう。

  • 検証1:姉妹たちの認識は?

まず、虹子の中で、フレディは生きて動く実在の存在だった様だ。それは、色々なシーンで生き生きと描写されている(1/7など)。けれども、それが他の姉妹に認識されていた訳では無いだろう。
しかし、この「逃げ出した」という4月1日を境に、まず観月がその存在を認め(4/2)、その次に蛍も観月からの説明で納得し(4/3)、最後には氷柱を始め、マリーやさくらや小雨も目撃しているようだ(4/4)。
ここでまず気になるのが観月から説明を受けた蛍の反応だろう。

蛍姉じゃにわらわが――頼みに行ったのじゃ。
台所で夕餉の支度をしていた姉じゃは
しばし不思議そうな顔で思案しておったようじゃがの――

この「不思議そうな顔」と言う所が要点だ。この様子から、蛍は不思議な事が起きている、と認識しているようだ。つまり、この時蛍はフレディの存在を始めて知ったと考える事も出来る。
そして、氷柱を始め、小雨がフレディをUMAと認識している所からすると、他の姉妹達もこの時初めてピンクの象フレディを見たのだろう。
唯一、観月はフレディの存在を前から認識していたようだが、それは彼女自身がキュウビという物の怪(?)を従えるような霊能力者だからだろう。そう、このトゥルーワールドは物の怪のような超常現象が実在する世界なのだ。ただ、それは現実と同じように非常識的なものとされているらしい。

  • 検証2:なぜ逃げたのか?

そして、もう一つ気になる描写が、フレディが逃げ出すシーン。

ブ――ッてお鼻のシャワーしたら、
フレディもピンク色になっちゃった!
そしたらね、フレディ、悲しそうなおかおになって、
きゅうにおハナをたかーくたかーくあげて
プォォ――ンって大きな声――
はしっていっちゃった。

この虹子の発言によると、元々フレディの色はピンクでは無かったらしい。この時初めてピンクになったようだ。
しかし、何故フレディは悲しい顔をして逃げたのか。普通に考えれば、何か別の色がピンクに変わったのがフレディにとって嫌だったと考えられる。しかし、それが本当に大好きな虹子の元から逃げる理由になるだろうか。
先に上げた状況からすると、もう一つの事が考えられる。
虹子が「フレディがピンク色になった」と表現したのは「フレディが目に見える存在になった」という事なのでは無いだろうか。状況からすると4月1日を境にフレディは多くの者に視認できる存在になったようだ。つまり、この時「色が変わった」のではなく、「色のある存在になった」のかもしれない。
以前のフレディは、虹子の心の中の存在として色の無い象だったのだろう。それが、虹子の作ったピンクのさとうみずを飲んだ事により、何か特別な力が働いて実体を持ってしまったと考えられる。
そうなれば、当然フレディは存在自体が非常識なものとなる。自分がその様な者になってしまったと「じゅう」の直感で把握し、悲しい顔をしながらも大好きな虹子の傍から逃げたのではないだろうか。

  • ピンクの象フレディ誕生

べびプリ世界=トゥルーワールドは、不思議なことが起こり得る世界のようだ。物の怪が居るくらいなのだから、トゥルー姉妹の心の中の存在が実体を持つような事も有り得るだろう。
一度は逃げたフレディも、姉妹達の奮闘もあり、4月4日になってやっと戻ってきたようだ。氷柱などはなかなかこの現実を受け入れられないようだが、このような雰囲気ならば、何時かは姉妹全員に受け入れられる事になるだろう。
4月1日。この日、トゥルー家族にピンクの象フレディという新たな一員が加わったようだ。