KAORI With Legend Beat Part2 二部 六本木morph-tokyo
私にとって名塚かおりのイメージは「純水」だ。とにかく綺麗で澄み切った声。逆にいうと、全くの無色透明で、認識する事が非常に難しい。実際、彼女の声を思い返してみようと努力しても、何故だか上手くいかない。それはもう不思議なくらいに。
そういう意味では、彼女を声優の「個人」としてあまり認識出来てなく、その声優としての仕事量や重要性からしても、勿体無いと常々思っていた。なので、彼女がライブをやるという事を知ってからは、何時か参加しようと思っていて、前回もチケをとったのだが所用でどうしても参加できなかった。そんなこんなで、満を持しての今回の参加となる。
このライブは、Legend Beatという、名塚を中心とした大学の同期が集まったグループによるライブだという。実質的には名塚のソングライブではあるのだが、グループとして共にダンスを踊ったり、寸劇を挟んだり、ソングライブというよりも、ある意味演劇の感覚で舞台に臨んでいるような印象だった。
振り付けも自分達でするし、デザインも身内。完全に自分達の力で作り上げたステージとしてアットホームな雰囲気だが、しかし、ステージにかける熱意は相当なもので、ダンスのキレは良いし、ギャグも力が入っているし、衣装もどんどん変える。非常に素晴らしいものを見せてもらった。
それにしても、なんだか勿体無い。なんというか、すべてが演劇的なくくりでまとまっていると、どうしてもその範囲内でしか楽しむ事が出来ない。ライブとしての、名塚の格好良さとか、可愛らしさとか、魅力を引き出す技術があるはずだ。なんとか工夫して、これからの活動をより活発にしていって欲しいものだ。
