ネギまの全ての謎を解き明かす!!・・・という妄想

情報が多いからといって推理しやすいというものでも無い。一つ一つの情報が繋がらなければ混乱が増すだけだ。最近のネギまは正にそんな状況。けれども、そんな無秩序な情報の一部に、方向性が見出せたらどうだろうか。そこを足がかりに、全ての謎を解いていく事が出来るかもしれない。
その足がかりそのものが間違っていたら、全て崩れてしまうのだけれども、そんな綱渡り的な、正式なネタバレがあった時点で消し飛んでしまう風前の灯の推測をしてみたい。
・・・早い話が、魔法世界の秘密について、妄想を全展開してみようw。

この事については、先日書いた。
「魔法世界はMMORPG世界?」(2010/2/25)
http://d.hatena.ne.jp/crow2/20100225#1267027312
人間と人形、5000万人と6700万人と12億人、そして幻の魔法世界。そのあたりのキーワードを解く一つの推測。
魔法世界は、大昔、5000万人もの魔法使いが自分達が永遠の楽園で暮らせるように、自らを眠らせアバターと楽園そのものを具象化したもの。一つの作られた世界に大勢が架空の自分を住まわせるそれは、MMORPGのようなもの。そこに現実世界からの人間もやってきて交流しているため、人形と人間の違いがある、という設定。ナギは、最終的に共倒れして、そんな眠れる住人の一部になっていたりして。それも、そのアバターは乗っ取られ、統合管理システム「始まりの魔法使い」として存在していたり。
エンターテナー赤松健の思考として、読者が理解しやすいように何かになぞらえる設定の可能性が高いので、結構「ありそう」では無いかと思っている。
ただ、これは幻としての魔法世界を説明する「だけ」の設定でしかない。魔法世界が幻である事は、キャラクター達が何度も言っているのだから、その裏づけの説明だけでは少し単純すぎる。もっとこの設定には裏があると考えてもよいだろう。

  • タイムトラベルがありえる世界

以前から、魔法世界の設定としてどうしても取り上げなければならないものがあると思っている。それはタイムマシン設定。時間旅行ほど物語を複雑にし、それでいながら面白い設定は他に無い。超編で使われたこの技術が、この大掛かりな魔法世界編で遣われ無い事がありえるだろうか。
それに、この設定はその痕跡をしっかり残している。ネギ達がゲートをくぐった時の空に浮かんだ魔法陣は、超が未来に還った時のタイムマシンの魔法陣だ。
他にも気になる点はある。オスティアのゲートと麻帆良学園図書館島最深部が繋がっているらしいという事は最近真実味を帯びてきているが、その図書館島最深部は何処か未来的な部分がある。また、超の唱える始動キーは何処か未洗練なもの。その身体に施された呪紋も同様だ。まるで「魔法技術を科学でやっとこ作動させている」ようにも思える。
つまり、超のいる未来の超科学技術の果てに魔法があり、それが今のネギ達が使っている魔法に続いているように思えるのだ。
もしそうならば、始まりの魔法使いが言う「永遠」が始まった魔法世界の2600年前は、超がいた未来(おそらく西暦2130年)の火星と繋がっているという設定が出てくる。いや、西暦2130年に火星で魔法世界が作られ、それが2600年間続いているといった方がよいか。
そう考えてみると、改めて魔法世界がなぜ火星にあるのかという疑問が解消する。魔法使い達は火星移民だった。科学の力で(ナノマシーンなどによって)肉体改造して魔法に近い能力を持った人類。しかし、火星の過酷な環境に耐えられず、もっと手っ取り早い方法で「楽園」を作った。つまり、本当の身体を眠らせ、火星を触媒にした異世界=魔法世界を作ったのかもしれない。
しかし、それでも彼らは地球が恋しかったのかもしれない。科学の進歩によってタイムマシンを作った彼らは、地球への帰還の方法を模索する。それが2600年前の過去現実世界へのゲートであり、そこで歴史に干渉しないよう慎ましやかな生活をしようと考えたのかも。
いや、もしくは歴史を含め世界全体を作り変える、壮大な計画の足がかりだったのかもしれない。

  • 魔法の起源を考える

魔法とはなんぞや。ネギまの世界が明らかになるにつれ、この問題が結構重要になってきているように感じる。
なぜ、明日菜のような魔法という現象そのものを消せる存在がありえるのか。そんな明日菜は、どうやら魔法世界創造の技術に関係しているらしい。
ネギの「闇の魔法」は、魔法の根源に触れる禁断の技術なのでは無いか。その技術の行き着く果てに、魔法世界の幻の存在に等しくなってしまうようでもある。
魔法という、夢想を現実化する技術。それは、おそらくは人間の闇の感情と深く関係する、魔力という存在を媒介に発生する。その魔力は世界に偏在するが、量的に測れ、決して無から生まれるものではない。生命の中から生み出される気と相反するものであり、となるとどこから来たのか謎の存在と言える。
もし、未来の科学によって、気と相反する存在を人造的に作りえたとすればどうだろう。その技術こそが魔法だったりして。それは、未来の火星の科学でしか生み出されず、その技術の果てに、魔法世界のように全てを可能にするかのような万能の業に辿り着いたのだとしたら。
その万能の業の元は、全てその魔力製造技術に帰着する。つまり魔力を打ち消す技も魔力製造技術にと同源。それこそが神代の力か。
そして、魔法世界の住人は、その業を持って何を望んだだろう。彼らが、自分達を火星に生まれた特異かつ優位な存在だと考えていたとすれば、自分達の力を母星に分け与えようとしたのかもしれない。世界にある12のゲートは、過去の現実世界に干渉し、自分達の知る地球を魔法世界化する計画の為なのかも知れない。
超の目的は、魔法の一般化を繰り上げて、未来に起きる地球対火星の魔法戦争を無かった事にしようとするため?

  • 現実の「底」が抜ける時

しかし、そんな魔力という都合の良い力が、なぜこれほど豊富に存在するのだろう。もし、未来の火星科学技術から端を発しているのだとすると、火星にこそ何か特別なものが存在するのでは無いだろうか。「2130年未来の旅」・・・、未来の火星にはどんなモノリスがあるのだろう。魔力が無尽蔵にあふれ出る場所、そんなものがあるのかもしれない。だからこそ、火星は恐るべき発展を遂げたのかも。
その特異点は、あえて「魔界」と呼ぶべきか。本来、生命という自然の神秘によって生み出される力=気と同様の力にして、相反する存在。まるで反物質世界からあふれ出したかのような、現実世界を侵食する因子。未来の地球は、この力によってひと時の隆盛を成しえたが、同時にとてつもない災厄を引き起こしつつあるのかも知れない。まるで地球を緩やかに温暖化に導く二酸化炭素のように。
魔法を手にして、それを正義の力と信じて戦ってきた者が、最後にはその力に裏切られる。そんな絶望的に戦いが、この後待っていたりして。
ザジの出番か。
・・・
うは、妄想妄想www。