Minori Chihara Live Tour 2010 〜Sing All Love〜 Zepp Fukuoka

ついに来てしまった、ツアー最終日。というか、つい来てしまった九州。こんなところまできてしまったよ(^^; しかし、初武道館を次に控えた上でのツアー最終日。これを外してどこを応援するのか、という強い気持ちで参加する。
九州は生憎の雨。茅原は晴女だけれども、ここぞという所で雨に祟られている気がする。しかし、今回の「ここぞ」は来週なのだから、これは露払いになると良く捉えておきたいところ。
これまでのツアー、回を重ねる毎にそのパフォーマンスは、より力強く、自由になっていった。どんどん激しく奔放になっていくライブに、大いに楽しませてもらった。
今回のライブも、そうだった。・・・ただ、アンコールにおいて異変が起きる。
やはり、ツアー最終日として、少し緊張していたのだろう。EN1曲目「Tomorrow's chance」で少し歌詞が詰まる茅原。すると、すかさず観客から歌声が起き、歌詞を繋いでくれる。すぐに持ち直す茅原だが、このサポートされているという実感が胸を打ったのだろう。どんどん涙ぐみ、更に歌詞が出てこなくなってしまう。そして湧き上がる観客からの大合唱。茅原もなんとか最後まで歌い切るが、その舞台と観客との一体感に、相当感じ入っていたようだ。その次の「Contact 13th」でも、涙ぐみながら懸命に歌い続ける。観客からも応援の声が掛かり続ける。
そしてラストソングはもちろん「sing for you」。この曲だけは、茅原からの純粋なメッセージとして観客も助ける事は出来ない。サイリュウムの応援を控えるという暗黙の了解すら生まれた曲だ。しかし、感情が頂点に達している茅原はここでも歌詞を詰まられてしまう。伴奏だけが流れる中、客席から少しずつクラップが起き、茅原もどうにか立て直して最後まで歌いきる。
恐ろしい事に、これらのアクシデントと茅原の歌う歌詞がきれいに一致していた。「一期一会」「ごめんね」「ありがとう」・・・。そのあまりの神展開に、背筋に震えが来てしまうほど感動してしまう。なんという感動的なラスト公演だったことだろう。
武道館を前にして、観客の熱さをより実感する事が出来たと共に、このライブを受けて茅原もより強い気持ちで武道館に臨むであろうと確信することが出来た。
ついに来週は約束の地、武道館だ。ここはもう神妙に、こちらも心を落ち着けて望みたいものだ。ここまでくると、そんな気分。