魔法先生ネギま! 298時間目 未来は一つにあらず!

結構色々な事が明確になった。フェイトの目的と超の目的のつながりとか、絵で示したりしてこれはもう完全に決着、という所まで明らかにされている。それによると、つまるところ一番最初に推測された事で合っていたわけだ。ある意味、最大公約数的な結果ともいえる。
ただ、こうやってヒミツが明らかになっていくと、やはり「敵役」が薄くなってしまうのは事実。だって、「夢を見させておけば幸福」って、一体どんな易い決着方法だろう。それって「神の国に行けば幸せ」と言っている新興宗教と同じ。真の意味で幸せでもなんでもない事は端から見て明らか。まあ、魔法世界人自体が幻想から生まれた存在なので、それもありか?と思い勝ちかもしれないけれども、やはり絶対間違っている。次善の策であろう筈がない。こんな解決策の為にいろいろ画策していたと思うと、少し情けなくなってくる。
それよりも、超のやっていた事の方が、遥かにましだったかもしれない。もちろん、超の目的はまだ明らかでは無いけれども、おそらく、全面武力衝突の回避が目的だったのだろう。そのために、より小さな段階から少しずつ慣らし、そこでの小競り合いは容認するという感じだろうか。これは人と人が接触する際起こるべき事だろう。そこに不幸があったとしても、それには生の意味があり、つまりは真の意味での幸福に繋がる糧になる。夢によって現実から遠ざけるのとは真逆だ。
ともあれ、フェイトが間違っている事は明確になったわけであり、後は気持ち良く彼の鼻っ柱をへし折れば良いという状況。そこに輪をかけて、ネギ君は、この数百年もの間誰も持ち得なかった問題の解決策を持っているとまで言い放つ。こうなってしまうと、ネギ君の負ける可能性が全く無い状況と言える。もうクライマックスまで突き進むしかない感じ。
実際、この手の解決策は、ネギ君こそが提案できそうなものであり、こう言い放つネギ君に、「まあ、そうだよね」とも思ってしまう。だって、誰もが舌を巻くほどの魔法開発力を持っているのだから。確かに「人工世界崩壊の不可避性」は解消できないかも知れないけれども、そこに生活している住民を生かす方策などは、どうとでもなりそうな気がする。マジックのタネの様に、ちょっとした裏技で解決しそう。人工世界を維持するよりも現実火星を魔法で住めるようにする方が簡単だとか、火星を触媒にした人工世界があるならば、地球を触媒にした魔法世界も作れるはずだとか、ダイオラマ魔法球と人工世界を組み合わせればOKだとか。魔法世界の実体化は、電子データの実体化と構造が同じだから、以前ある天才日本人に教えてもらった技術で魔法世界のシステム改修が可能とかの手もあったりして。
なんにしても、これから先はネギとフェイトの一騎打ちに物語が集約しそうであり、折角変身したまき絵の活躍シーンなどが見られるのかが心配。もっとクラスメイト達が活躍できそうな展開希望。