リスアニ! LIVE 2010 DAY STAGE  東京国際フォーラムAホール

なかなか良いアニソンフェスになっていた。
アニソン雑誌リスアニとしてのこだわりとして、全てのアーティストにオリジナル生バンドを付けるという、単純な量よりも質を重視する構成。その為のステージ展開の合間には、おなじみ吉田アナによるアーティストへのインタビュー付。一アーティスト4曲はある程度ボリュームあるし、インタビューで人柄にも触れられるので、一人ひとりの満足度が高い。実に上手い構成だ。
私など、アニソンや声優ライブなどは元々アニメイベントの延長として、アニメのサイドメニュー的な意味を求めていたりする。つまり、数多くのノリのよいアーティストオリジナルソングよりも、たった一曲のキャラソンをありがたがるし、歌そのものよりもアーティストの人柄の方が気にかかったりする。そういう事で、とてもバランスの取れた、良いライブだと感じた。
最初のアーティストはガルデモからLiSA。ガルデモは、あっという間に勢いがついて、あっという間に大人気になって、あっという間にもうライトライブ、という印象。なんというか勢いに満ち溢れていて、見ていて眩しい感じ。ラストライブで潔く散開するのも非常に納得。今回登場したLiSAは、そんなバンドの象徴的存在なのかもしれない。ラストライブを1週間後にひかえて、とてもサバサバしているように思えて、いきなり涙ぐんだり。彼女らの活動の一端が見られたのはやはり良かった。
次のアーティストは飛蘭。この人、デビュー当時はシャープな人なのかもと思っていたのだけれども、実際には案外おっとり系。ステージ上では鞭でしばいたりしてかっこいいけど、歌を終えると何処か隙がある、可愛い感じの女性だ。なかなか良い曲を出し続けているので、是非このままキャリアを積んでいって欲しいところ。
Kalafinaには毎回感心させられる。やはり音楽の密度が素晴らしく濃い。特に今回はキャッチーな曲をもってきてくれたので、嬉しさ倍増。更には個々のパーソナルな部分も見られて、そのギャップ感を大いに楽しませてくれた。
シークレットの9nineはあまり良く知らなかった。この手のAKBの次を狙うようなダンサブルアイドルが、これからアニメ界にも食い込んでくるのだろうなあ。どこまで頑張れるのかお手並み拝見と言ったところ。
戸松遥は、このDAY STAGE一番のお目当て。だって、最近のスフィア旋風で、彼女の歌を生で聴く機会がほとんど無いのだから、ここは逃せられない。イベント当日でも小さなインストアイベントに参加できた頃が懐かしい。彼女の声は素晴らしい。技術的にはスフィアの中で一番下かもしれないけれども、その声の魅力は最高だ。それに、久しぶりに聞いたソロは以前増してその声質を生かす歌い方をしていて、聞いているだけで失禁しそうwなくらいの魅力を放っていた。すごい。
で、オオトリは川田まみ。既に往年の名曲といってよいシャナ曲から禁書の新曲まで、正に流石の一言。なんだか、最近シャナのような王道的なアニメが減ってしまい、萌やら邪道やらに振り回されている間にひどく時間が経ってしまっているような気がする。今シャナをやる時代ではないように感じる事からも、一昔前の作品の様にも思う。けれども、王道を象徴する楽曲にあう歌声として、彼女の歌の合う作品があり続けて欲しいものだ。がんばれ禁書・・・とか。