リスアニ! LIVE 2010 NIGHT STAGE 東京国際フォーラムAホール

構成的には出演者の一部が違っただけでほぼ同じ。飛蘭の替わりに黒崎真音戸松遥の代わりに高垣彩陽川田まみの替わりに茅原実里といったところ。ただ、一人ひとりの見せ場が大きいので、雰囲気も随分ちがう。新しい出演者は全然違う楽しみが出来るし、二回まわしの出演者も予習済みでより没頭出来たり。
黒崎真音はまだ新人でトークとかガチガチだったけれども、歌自体は何処か大物感がある。元々アキバ系のガチオタとか、アニメ系とのシンクロ率も高そう。今後大いに期待したいところだ。
で、高垣彩陽なのだが、この日のMVPはどう考えても彼女だろう。超絶的なキャラソン「キグルミ惑星」で、客席を笑いと感心と混乱に巻き込んでおいて、その後に歌う「You Raise Me Up」で、客席は正に度肝を抜かされた。その前に歌っていた「光のフィルメント」「君がいる場所」でも充分感心していたのに、それ以上の、正に想像を絶する歌声に、観客すべてが声を無くし、息を呑み、唖然と彼女の歌声が流れているのをただ見守るという状況だった。吉田アナが言うように、確かに以前聞いた「Amazing Grace」で彼女の特異能力については理解していたつもりだった。しかし、それは一つの技術であって、それと人を感動させるのとは、また別の事だと思っていた。しかし、スフィアとしての活動を通じて、彼女は途轍もなく大きな存在になっていたようだ。恐るべき武器を持った存在が、今、それをどう使うべきか逡巡している状況の様にすら感じた。彼女の今後の展開がとても楽しみだ。
さらに、高垣彩陽については嬉しい事があった。彼女は「キャラソンを大切にしたい」「歌えないのは辛い」といってくれた。この気持ちは、キャラソンを歌う全ての声優に持っていて欲しいものだ。とてもありがたい言葉だった。
オオトリは茅原実里。高垣のあまりの存在感に、オオトリすら食われるのではという不安がよぎったが、それはみのりんには杞憂だったようだ。流石は武道館ソロプレーヤー、楽曲のノリが違う。セットリストはまるで武道館追加公演の追加公演的なものか。武道館の再現ともいえる観客のノリのよさで、大いに盛り上がっていた。丁度時は12月19日、正に涼宮ハルヒの消失していた日に「優しい忘却」も聞けた。最後にはサンフラで会場は黄色に染まる。充分茅原実里ライブを堪能できた。