【正月特別企画】だらオタが都条例について語ってみる

この赤松健ツイッターを読むと、さすが頭の良い人は違うなあ、と思う。技術者肌のところがある赤松健だからかもしれないけれども、まずは方法論についてのみ述べている。物事の善悪とかは置いておいて、それぞれの立場で自分の利益になる事は何かだけを考える。それが一番カシコイ方法なのだろう。
けれども、それだけで本当に大丈夫かと、少し思ったりする。この中でも言われている「押し引きで交渉する場」で本当に交渉が成立するのか、疑わしいのでは? だって、両者の立場は完全にすれ違っている。損得とかで交渉できる相手とは到底思えない。
まず、制定側は、漫画アニメが有害だと思っている。その蔓延を阻止する方法は規制しかないと思い、都条例制定に走った。
そして、反対側は、漫画アニメを規制するのは表現の規制につながるものだとして反対している。だから都条例制定を非難している。
制定側は漫画アニメの有害さを問題にしているのに対して、反対側は表現の規制を問題にしている。互いに両者の悪い部分の指摘だけしているので、全く意見が噛み合っていない。これはディベートの手法だったりするのだろうが、なんだかとても不毛だ。
こうなると、頭の悪いだらオタとしては、それが自分にとって得か損かは別にして、あるかどうかも判らない「物事の本質」みたいなものを見極めてみたいという気持ちが強くなる。
とにかく、一つずつ整理していってみたい。

  • 都条例の駄目なところ

これは、明確に分る事だ。表現の規制は出来るだけすべきではない。曖昧な規制であればあるほど問題だ。こういった規制が、後に何らかの形で悪用されて、文化に大きな傷をつけた歴史はいくらでもある。少しでも文化的な知識を持っていれば、このような規制が駄目な事はすぐ分るはずだ。
結局の所、これは青少年育成条例として、教育の問題なのだから、こういう曖昧な部分は、もっと教育の分野で力を入れていけばよい事だと思う。教育の分野で善悪をちゃんと教えていければ、有害な表現とかが蔓延する事自体が無くなる筈。
ただ、逆に言えば、それが出来ない状況になっているので、規制に走っているという事なのだろう。それこそ文化も末期というところ。しかし、それでも、やはり規制に走るのは教育の放棄と同義であり、やるべきではない。
じゃあ、都条例可決は誤りでしたからやめましょう…で済めばよいのだけれども、そうもいかない。
結局、制定側は、漫画アニメの有害な部分をどうにかしたいと思い続けていくだろうし、社会全体的にも、もっと道徳的な世界になるとかは、すぐには想像できない。
この問題の本質は、実際にはこの部分にあるのではないかと思える。反対側は、この部分をパスして、規制の反対ばかりしているが、それではいつまで経っても真の解決には向かわない。
つまり、漫画アニメの有害性の分析を、もっと明確にすべきではないだろうか。

  • 漫画アニメの有害とは何か

これについては、実はこのブログで結構前から言い続けてきた事に通じる。つまり「萌え」の成り立ちについて。
忘れられているオタク論 〜萌えを中心に考える〜
萌えの定義とかをすると、すぐに「分っていない」とかのクレームがくるwが、色々取りまとめて単純化してみると、結局のところ「異性以外のものに対する性的なリビドー」でよいのではないかと思う。ここ近年、漫画キャラクターに対して性的なリビドーをぶつける事が当たり前のようになってきた事から、萌えという言葉が必要となり、そこを基点に言葉の広がりを見せたのではないかと思っている。
そして、この漫画キャラを性的に見る=萌えだが、これがどれほど大変な事かを、世間が認識しているのかが疑わしい。オタクはキャラを好きになり欲情する。この意味が分るだろうか。実在の人間の写し身として好きになるのでは無く、キャラそのものを好きになるのだ。その姿形すらも。そのキャラの姿形は勿論漫画だから、漫画の姿形を好きになり欲情する。これが何を意味するかと言うと、その漫画の姿形だけで満足してしまう。これが性的なものであれば、充分風俗としての用が足りてしまう。
昔はエロ本といえばヌードグラビアだけだったろう。しかし、いまではエロ漫画が含まれてくる。エロビデオもエロアニメがあり、主流がエロゲームに取って代わられるくらいだ。
ここで凄いのは、性風俗の犠牲にならなくてはならない異性が必要ない事。それによってコストが相当抑えられること。萌え=非実在的風俗は、このような圧倒的に都合の良い状況において、時に安易に、若しくはより大きな利益を目指して大々的に、世の中に性的なものを垂れ流してきた。
この状況を見て、本当にこれで良いのか?と考えるのは、やはり自然な事だ。そこには大きな歪みが有り、それを有害とするのは、ある意味正しい。これを何らかの形で規制したいと思うのは、人間として以前に動物的な勘として、言ってみれば社会的に当然と思える。

  • ではどうすればよいのか?

さて、ここからがこの文で言いたかった事だ。
文化的に考えて規制は駄目だが、社会的には規制すべき。この相反する問題を解決する折衷案を提案したい。
それは、萌えの成り立ちを見れば、すぐに思いつくことだ。
萌えが生まれて発展したのは、そこに利益が生まれたから。そして、萌えは社会に対して何らかの悪影響を与える部分があり、それに対する対策が必要だ。
その様な産業に対して、国がする事は何かと言うと、それは税を取る事だ。
ここでは、「非実在青少年風俗消費税」、通称「萌え税」wを提案したい。
これは、漫画アニメのエロい物を買うと、税金がかかるというもの。その税率にも段階があって、パンチラ程度の少年向けエロさならば5%。青年誌向け程度ならば10%。エロ漫画で40%。音声付で30%、アニメで40%プラス。犯罪含むと認められたら100%とか。これらの判定は、既に存在する倫理審査団体を強化して行う。
税金がかかれば品物が高くなり、おいそれとは買えなくなる。安易にエロい物を書いても駄目。金額に見合った良いものしか売れない。しかし、規制されているわけではないから、どうしても書くべき事があればかけるはず。そうやって、売り手も書い手も、エロに対してもっと真摯に向き合うようになる。
そして、この税金は目的税とする。利用先はこども手当。つまり、オタク達がキャラにつぎ込めばつぎ込むほど、未来ある子供達が安泰になるという訳だ。
エロの蔓延が抑えられて社会の道徳度が上がり、漫画の質も向上し、更には未来の子供達の利益にもなる。まさに一石三鳥だ。
これがなれば、民主党政権を圧迫する要因の一つこども手当財源が片付くから(本当か?)、民主党議員も飛びつくだろう。
未来の国会で、蓮○議員が「オタクの皆さん、あなた達のように伴侶のいない方々が、未来の子供達の為に貢ぐ事ができるのですから、どんどん美少女ゲームを買ってください。」と咆えている姿が・・・
・・・
あ、やっぱやめやめ。万が一にも実現したらとか思うと、絶望的になってきたw。正月からどんな戯言をいっているんだか。これだから自爆的なバカオタは・・・