魔法先生ネギま! 343時間目 永遠の別れ

やばいなあ。最終回直行コースが引かれてしまった。
前回、明日菜の代償が重すぎるだろうから、それを撤回する為にもネギまは長く続く必要があると思ったのだけれども、そうしなくても良いような展開が出来つつある。
明日菜の代償は100年間魔法世界に眠る事だという。何故そうしなければならないのかが分らないので、この代償の撤回方法について考えるのは置いておくとしても(それにしても刹那は素直すぎるなあ。まず、撤回できない理由くらいは聞くべきだろう。)、この代償については、それを甘んじて受けても、ハッピーエンドにする道が残っている。
これって、結局、明日菜が100年の時を生きて、それでもなお「明日菜」でいられるか、つまり記憶を残しているかという事がドラマの核になる。実は、「記憶」というものは、ドラマ作りにおいて最も扱いやすい物で、「記憶が有るか無いか」ということを組み込むだけで、人はそれをドラマとして感動してしまうように出来ている。つまり、赤松健が「明日菜の記憶」をネギま最終回のドラマとして使う可能性が出来てしまったという事だ。
では、明日菜は100年後の未来で一人ぼっちという最後?というと、それも違う。ネギまには上手い具合に時間旅行の方法がある。それこそ、100年後には既にもう一人のクラスメイト、超すら居る。超の技術によって超と明日菜二人して戻ってきて、31人のクラスメイトが揃っての最終回を作り出す事は可能と言う訳だ。
実際には、なぜ明日菜にはそれほどまでに凄い力が備わっているのかとか、それならばなぜフェイトは明日菜が魔法世界に来た時それほど重要視していなかったのかとか、「人造異界の存在限界」という論文とネギのテラフォーミング計画とは矛盾があるのでは無いかとか、色々突っ込みたいところがあるのだけれども。これらから、ネギの計画が正しい事を前提に話を進めると、設定的に無理があるところが多い気がするのだが、結果、作品を締めるのに最短距離かもしれない。つまり、赤松健はやはり少し無理してでも作品を纏めたがっている気がしてくる。
もう、ネギまが終る予想とそうでない予想がぐるぐるして、気が気じゃないよ。ああ、もっとゆったりとクラスメイト達と戯れる話が出てこないかなあ。
それに、魔法世界の設定には、実は決定的に大きな矛盾がある。これを深く考えると、ネギの計画はほぼ確実に間違った認識の上で遂行している事になる。蓋を開けたら大失態的な。この矛盾を作品として使う気があるのかどうかも気になるところ。
ともあれ、もう暫く(ネギまが終ってしまうのかどうかで)はらはらドキドキする事になりそうだ。