RO-KYU-BU! LIVE TOUR 2011 -Fantastic Game- 追加公演 品川ステラボール

東京公演二回目。
いいねえ、この手のイベントは。作品がある、キャラソンが作られる、そしてその発表の場が用意されている。実に正統なイベントだ。やはりアニメ声優業界では、一旦キャラソンを作ったら、それを生で聞かせる場を「絶対作らなくてはいけない」という協定でも作るべきだ。・・・まあ、勿論冗談だけれども、半分本気でもある。声優の声って、やはり一般人とは違う声質を売りにしている。歌の上手い下手を差し引いて生で聞くとその魅力はよく分かるし、それを認識させる機会をもっと増やして欲しい。
というわけで、5人揃ってピンでアニメ作品のヒロインを担当しえる声優がそろっているという、非常に貴重なユニットによるライブイベント。やはりその歌声は素晴らしい。
特に、このRO-KYU-BU!というユニットは、なぜここまで頑張るの?と思ってしまうくらい、かなりの労力をつぎ込んでくれていて、実にありがたい。そりゃ、お仕事だからだろうけれども、単に声優の技の延長線上の歌だけでなく、振り付けにしてもかなりの錬度を作り上げてきていて、頭が下がる。日高、小倉は、ある程度この作品で売り出す面があるので判らなくもないが、花澤、日笠、井口は、既に一角の声優な訳で、一つの作品に対して作られたユニットでここまでしてくれる事自体ありえない気がする。
現時点では次の展開が明確になっていないので、実際にこれが最後かも知れない。このような貴重なイベント、ユニットが、ここで終わるのは非常に惜しい。今後も続いてくれる事を強く希望したい。ライブDVDを手に入れるために、ソフトも買っちゃうよ。
各キャストについても一言。
なぜ、皆が頑張っているのかという点では、やはりこの5人のチームワークが上手く働いた事も大きかったのでは無いだろうか。それくらい、5人の個性が際立っている。
ひなた役の小倉唯は、実はこの手のアイドルイベント経験は最も多い。容姿はひなたそのものといえるイノセントチャームだが、実質的には智花的な先導役だったのではないだろうか。
愛莉役の日高里菜は、いつもニコニコしているが案外物事を冷静に分析して助言する参謀として、紗希のイメージがある。
逆に紗希役の日笠陽子は、情に厚くて、最年長として精神面で皆を包み込むようなところがあるのは、愛莉に近い。
真帆役の井口裕香はというと、普段は結構おっとり系だと思っていたのだけれども、このチームではムードメーカーを買って出ているようで、それは真帆そのものだった。
そして、リーダー智花役の花澤香菜なのだが・・・、彼女については本当に不思議だった。彼女は、予てからイベントにおいてステージを沸かすタイプだった。少し不思議な事を言ったり、逆に鋭い指摘をしたり、言ってみれば、場を壊す事で盛り上げる芸人タイプだった。それが、このチームでは一転して「おろおろ」していた。井口や日笠が馬鹿をやったり、日高や小倉が綺麗にまとめたりするのを、わたわたしながら受け止めていた・・・。
この日の最後の挨拶で彼女が言った言葉、「リーダーを務める事で周りを見ることが出来る様になったね、と言われた」で、やっと腑に落ちた。彼女はこのチームを務める事になった時から自ら「中央に立つのは向いていない」と言っていた。けれども、彼女はその立場にたって、それを務めようとしていたのだろう。そして、今回のライブではしっかりとまとめ役を務めていた。5年ほど前からステージ上の彼女を見ている者としては、この言葉は非常に感慨深かった。それこそ、こちらの方が感極まってしまいそうなくらい。
彼女は、このチームでは、やはりリーダーとして精神的な支柱の智花的な存在だったのだろうし、もしくは、チームに育てられたという意味で昴的な立ち位置だったのかもしれない。
長くイベント参加していると、人の成長とか、色んなものがみられるなあ、としみじみしてしまった。5年前の電撃祭の花澤香菜の様子を思い返したり。

ロウきゅーぶ! 1 【初回生産限定版】 [Blu-ray]

ロウきゅーぶ! 1 【初回生産限定版】 [Blu-ray]