灼眼のシャナ?-FINAL- 最終回放送直前イベント サテライトビュー

サテライトビューなるものを始めて試してみたのだけれども、これはなかなか良いものだね。音響は本会場とほぼ同じだろうから声優イベントとしては問題ないし、カメラもかなり丁寧に追ってくれるから、ほぼストレスを感じなかった。というか、カメラで接近してくれるので、一部本会場よりも臨場感あるかも。これからも、こういうシステムは試していってみたい。
さて、シャナファイナルのイベントということなのだけれども、もう、このイベントに参加して本当に良かったと思えるものだった。流石に、かなり大きな作品だけに、感慨もひとしお。
というか、やはり釘宮理恵。もう号泣してしまって、大変な事に。そうだよなあ、と思える。
思うに、くぎゅとシャナの出会いほど劇的なものはそうは無い。くぎゅの声は、本来ヒロインとして少し本線を外れた声だと思う。以前は、ある意味どこにでも居るヒロイン声でしかなかったし、彼女自身アイドル的な扱いを受けることを良しとしない性格のようで、イベントなどでもどこか鬱屈とした様子もあった。
それが、シャナと出会い、ツンデレという概念と出会った事によって、声優として爆発的に本線となっていった。シャナ、ハヤテ、ゼロ魔という、3大ツンデレサーガと、ツンデレの金字塔「とらドラ」、さらに幾つものツンデレの主役、脇役をこなす事になり、まさに「ツンデレの女王」として君臨した。彼女自身、その中で自分の立ち位置を把握して、イベントでもファンサービスに心配りする余裕が見えてきた。
ある意味、シャナというキャラクターは、釘宮理恵という声優を作ったといえるだろうし、彼女自身も充分それを理解しているのだろう。その上でのこの号泣は、とてもよく分かる。とても感動的だ。
他にも、川澄綾子も話し始めると目に涙が溜まりだしたり、生天目仁美伊藤静も、泣きはしないけれども、とても感慨深げに今までのこの作品に対する想いを語っていた。日野聡もね。
トークイベントとしては、前半が声優で、後半がスタッフだったのだけれども、このスタッフのトークも非常に興味深かった。
色々語ってくれていたけれども、中でも、渡部高志監督の話が聞けたのが、嬉しかったなあ。
この監督は、とにかく非常に内面的な密度の濃さを感じさせる作品を作ってくれる。アニメは本来集団作業なのに、この人の作品は一人の作家としてまとまっている感じがして、一度はまるとストレートに心に入ってくる作品を作る監督だ。その監督の作品作りに対する心構えみたいなものが聞けて、改めて「やっぱりなあ」と得心できるトークだった。
他にも、原作の高橋弥七郎氏もいつも以上に語ってくれていたし、いとうのいぢ女史の話も聞けたしと、ボリュームたっぷりだった。
いや、シャナのアニメ化は、本当に幸せな例だろう。ラノベでこれを超えるのは、おそらくラノベの始祖であるスレイヤーズぐらいで、今後もそうそうこのような例は無いのではないかと思える。
キャラの魅力を十二分に引き出した声優と、実力派のアニメスタッフによって築き上げられた大きな成功例であり、ここまで辿り着いた事を、そのスタッフ達とともに祝えるこのイベントに参加できて、アニオタとしてとても嬉しかった。いや、本当に幸せだ。