Minori Chihara Live Tour 2012 〜D-Formation〜 栃木県総合文化センターメインホール

よかったよ。男泣きするくらい、感無量だったよ。
改めて・・・、改めて茅原実里の事を語りたい。彼女との係わりについて、今まとめておきたい。
彼女の事を最初に知ったのは、おそらくイベントでだっただろう。TAF2004のエイベックス、天上天下ステージ。ここで、「これから声優頑張ります」的な感じで出てきた「歌手」に対して、正直言ってあまり良いイメージは持てなかった。エイベックスという巨大資本が、景気の良いアニメ業界に乗り込むための手駒、という印象しか持てなかったのだ。以降、彼女の名を聞くことはあっても、ことさら無視をしていたというのが、彼女に対する最初の態度だった。
しかし、それでも声優イベントを巡っていれば遭遇する事はある。翌年以降のTAFでも彼女の姿を見ることがあったし、彼女目当てでなくても天上天下レモンエンジェルのイベントに幾つか行った。そこで知った彼女は、とても朴訥で鷹揚で、けど、歌や役の理解の為に一生懸命という事は感じる事ができた。けれども、やはり彼女の立場そのものが引っかかり、好意的なものを持つ事は出来なかった。
やがて一つの転機が訪れる。ハルヒ長門役だ。既に原作は知っていたが、その役どころをほぼ完璧に演じる彼女に対しては、見方を変え「ざるを得なかった」。「ざるを得なかった」というのも情けない事だが、最初に向けてしまった反感を、それが自分の狭量な偏見によるものである事を認めるのに大きな抵抗があったのだろう。なので、それでもなお彼女に対してニュートラルな態度しかとっていなかったと思う。
そんな中参加したのが、「茅原実里バースデーライブ LOVE LIVE2006」だ。この時も、未だ「様子を見に行く」的な態度だっただろう。けれども、このイベントは、彼女にとっても新たなる門出となる、記念すべきイベントだった。その瞬間に立ち会い、彼女が正に、これから大きな世界に羽ばたこうとする出発のエネルギーの熱量に、大いに中てられたのは確かだ。既にこの時、心の中では彼女の世界に引き込まれていただろう。
そして、今特に思い返えされるのが、それ以降の彼女のイベントで私にとって非常に大きな転機となった、約1年後の「日本大学生産工学部 桜泉祭 芸能人ライブ〜美熱〜」だ。天の采配か、なぜだか最前真正面に来てしまい、彼女の歌を聞くことに。未だ持ち歌もメジャーではなく、長門のキャラソンがメインとなるセトリで、一心に真正面を見て美しい歌声を紡ぐ彼女の瞳に、吸い込まれる思いだった。
結局、彼女の歌に対する想いを明確に知る事が出来たのは、そのすぐあとに発売された「「Minori Chihara Message 01」でだった。その中の、自分がアニサマで歌う様子をチェックするシーンを見て、自分の夢に対して真摯に向き合っている彼女を感じる事が出来た。
この時やっと、最初に彼女に持ってしまったレッテルを、完全に拭い去る事が出来たと言えるだろう。約4年もの、実に長い遠回りをしてしまったと言う訳だ。
以降、彼女に関しては、出来る限り追いかけている。それから更に、約4年が経った。やっと、レッテルをもって見ていた期間よりも長く、彼女の活動を追いかけることが出来た。
そして、その中で、彼女は自身の目標であった武道館ライブを達成し、その次のツアーでは、途中で311も体験した。「Message 04」を見ると、彼女は今、これから先に進む為に、歌に対する想いを改めて見直そうと思う時期に来ているようだ。
彼女が今後どのような方向に進むのかはわからないけれども、そんな彼女をできる限り追いかけて行きたいと思っている。
幕張メッセライブも頑張って欲しいものだ。

Message 04 [DVD]

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