たまゆら祭2012 〜ただいま汐入、なので〜 横須賀芸術劇場 大ホール

大変な事になっていた。会場の外が(´Д`;)。
巨大台風が接近する中、会場に行くにはその台風の方に向かって行くしかないという、絶望的な進軍。途中、開場時間が30分早まるとの情報も入り、電車も間引きされ、時間どおりに辿り着くのかさえ不安になる。まあ、なんとか着いたけれども。
そして、終演後も、正に台風が直撃している最中を帰ることに。河川が風の通り道になっているらしく、電車が橋を渡るのに一苦労。じりじりとした待機と即座の判断とを繰り返し、家に辿り着く事すらままならない。・・・なんとかその日の内に家に辿り着いて、一安心。
とまあ、大変な目にあったのだけれども、当のイベントは、そんな苦労などまるで気にならない、素晴らしいものだった。
たまゆらについては、かなりの回数のイベントを開催してくれているのだけれども、こちらの参加は最初の上映会と美菜子の出た上映会くらいで、他はなかなか都合がつかないでいた。なので、この日のイベントについては有る意味満を持しての参加だった。
やはり、TVアニメを終了した後だからこそ、そして、とてもお気に入りになっているからこそ、その世界をイベントで追体験出来るイベントには、出来るだけ参加したいものだ。
内容としては、キャストによるコーナーとして作品の振り返りと、アドリブミニドラマ。ミニドラマは、ちひろの住む街、汐入が舞台という事で、寿美菜子を軸にしていて、基本的にキャスト本人が美菜子に再会するシチュエーションなのだけれども、その場にいる妙なぬいぐるみにも声をあてる役を配置して、さらにサトジュン監督が美菜子のお父さん役となっているので、どれもへんてこな展開に。
そして、一旦キャストが引いてライブコーナー。ここはやはり中島愛の登場。ピアノによるアコースティックの伴奏もあり、実に良い雰囲気。
さらに、ライブコーナーでは当初予定していなかったという劇伴の作曲者中島ノブユキ氏による生ピアノ演奏も。・・・これが素晴らしく良かった。
確かにアニメのイベントでやるキャストによるドラマリーディングとかキャラソンとかは楽しい。主題歌や挿入歌も良いものだ。しかし、劇伴こそ、その物語に最も長く深く寄り添っている素材は無い。それを生で聴ける機会というのは、作品に深くはまり込んだ者にとって、これほど嬉しいことは無い。実際には、CD音源で聞いたら味気ないし、オケ伴などをライブするなども不可能だろう。しかし、ピアノであれば可能。それに思い至り、この機会を作ってくれた事は、正にたまゆらイベントならではのサプライズコーナーとして、実にありがたかった。
そういえば、ARIAの時もただ一度きり、・・・本当にその一度きりしか出来ない劇伴を中心にしたコンサートをしてくれたよなあ。こういった作品を大切にする実績があるからこそのサプライズだろう。
そして、イベントの最後には、次の年の夏を題材にした書下ろしリーディングドラマ。これは新シリーズへの繋ぎをイメージしているのかな。
やはり、たまゆらイベントは、その回数の多さもあってか会場の空気も出来上がっていて、実によい雰囲気。外が大変な事になっている事も忘れて、作品世界に浸ることが出来た。
アニメの公開は来年の夏を予定、イベントも4月にやるという。これからも、まだこの幸せな物語に付き合って行くことが出来そうだ。