ASCII MEDIA WORKS 20th Anniversary DENGEKI MUSIC LIVE!! BATTLE STAGE 幕張メッセ イベントホール

私はミュージッククリップアニメが好きだ。以前から大好物で、OVAとして出されたりすると、つい手に入れたくなってしまう。なぜ好きなのかというと、やはり、音楽は感情の発露だから。物語の本質とかキャラの内面とかを表現した、いってみれば作品のエキスが凝縮した映像として、とても意味の有るものと感じてしまう。
なので、出来得れば、アニメ絡みのライブでは歌手が歌うステージ後ろのスクリーンに、アニメ映像を流しい欲しい。例え音楽にピッタリ合っていなくてもよい。その雰囲気だけども汲んだ映像であれば、より作品世界にはまり込めるので、是非やって欲しい。常々そう思っている。
ただ、それを実現してくれるイベントは、そう多くは無い。やはり手間がかかるのが一つ。それから、権利関係も影響してくるからだろう。アニソンを聴くのは決して嫌いではないが、単にアーティストが揃ってアニソンを歌っているだけでは、アニメイベントとしてはどうしても物足りなさを感じてしまう自分がいる。
しかし、今回のこの電撃ライブは、そんな私にとって正に理想とも言えるライブだった。電撃として、正に作品に絡めた楽曲を提供し、その演出のために映像も惜しみなく流していた。それも、かなり音楽の雰囲気に合わせた映像となっていて、その作品を深く思い返すことが出来た。
これほど沢山の楽曲を、それも多岐に渡る作品から持ってきているのに、その一つ一つに付く映像にこれだけ心を配っていたライブは、他になかなか思いつかない。(一つ挙げるとすれば、あの伝説の七夕ライブくらいか)
とにもかくにも、素晴らしいライブだった。BATTLE STAGEは、正に電撃イベントでも定番の、ノリにノレる楽曲を揃えて、実に熱いライブを展開。また、その定番といっても、「電撃の歴史における」というものだから、かなり昔のものから網羅的に選んできてくれるので、一つの大きなアニメ史を見ているかのような感慨も湧いてくる。
その後ろのスクリーンでは、アニメ映像も流れるというのだから、正に願っていた以上のライブをしてくれた、と感激しきりだった。
これはやはり「お祭り」なのだろう。20周年という、記念すべき時を祝福する、特別な「お祭り」。特別だからこそ、これだけの事がやれて、そして、この時限りのものなのかもしれない。
とても素晴らしいライブを開催してくれて、ありがたく思う。