アスキー・メディアワークス創立20周年 電撃アニメ祭 銀幕編 シスター・プリンセス&シスター・プリンセス〜リピュア〜 角川シネマ新宿

相当な思い入れを持って参加。
そもそも、7年前にこのブログの立ち上げを思いついたのは、実は、シスプリ〜リピュア〜へのもんもんとした想いをどこかに発散したい、と思っていたという理由が大きい。あまりに想い入れが強く、書き込みをするのにも躊躇する期間が出来てしまったくらい。

・・・「暫定版」とかしているところに、気持ちが整理出来ていないことが現れているw。
シスプリについては、緩やかにはまっていったのだけれども、岡崎律子の存在を意識するようになってから、相当な思い入れをもつようになっていた。しかし、当時は作品を総体として愉しむ為に声優とかを意識しないようにしていたので、声優イベントにも行ってなかった。
後に声優イベントにはまり、幾多のイベントに参加したと言うのに、これだけ想い入れの深いシスプリのイベントには一つも参加出来ていないという事に、忸怩たる思いを積もらせていたものだ。行けたのは、電撃祭や、can/goo岡崎律子のライブに足を運んだくらいで、このようなシスプリのソロイベントは、今回が始めての参加となったわけだ。もう、10年待ったよ。
イベントとしては、MCを小林治が務め、有る意味往年のアニメトークイベントとして鉄壁の構え。そこに高野プロデューサーがいるのだから、どうしても濃い目の作品トークが展開されることに。舞台には、桑谷夏子小林由美子という華がいるのに、それは後回し(^^;)。しかし、実際には、この作品においてそれは有り。というか、私としてもこういうシスプリイベントこそやって欲しかった。・・・ただ、時間が余りに短いのが、残念で仕方が無い。結構当時の裏話をしてくれたけれども、もっともっと話が聞きたい。特に、当時の監督と脚本家には、あの作品の意図を根掘り葉掘り聞きたいものだ。
そして、もちろん桑谷夏子小林由美子の話が聞けた事もありがたい。二人は一言だけセリフも言ってくれたけれども、なんというか、二人が揃っていてくれるだけで嬉しい。だって、Pritsの二人だもんね。二人も当時のアフレコ時の様子とか語ってくれた。
キャラクターズのアフレコの様子とか語ってくれたのだけれども、それだけで感激してしまったり。もう、思い入れ強すぎるよ→俺(^^;)。
その後上映会となったのだけれども、上映したのはウニメの1話と12話。リピュアからは最終13話を。
見て思ったのだが、作画的にはいまいちだけれども、昔の作品には魂がある。なんというか、魂のある作品を作ろうという意志がひしひしと感じられる。
いや、違うか。当時は、自分の魂を作品に入れる作り方しか出来ない人しかいなかったというべきかもしれない。
今は、原作がある以上それを映像に「そのまま落とす」ことが最適とされて、それ以外は好ましくないと思われている。基本的にはミーハー気質の私もそう思っていたりもする。しかし実際には、映像化する際には、膨大な追加情報が必要。「そのまま落とす」為には、その追加を無味乾燥なものに抑えることになるとも言える。当時の人は映像作家としての矜持をそれぞれ持っていたから、自分の映像作家としての魂である情報を「入れざるを得なかった」という事だと思う。今は、それを「そのまま落とす」事に意味がある事を最初から知ってアニメ作家になっているので、そういったことは無いのだろうけれども。
ともあれ、特にウニメに関しては、本来シスプリに不要な情報がたっぷり入っていて、しかし同時に、シスプリという作品が元来持っている異様さも表現しようとしていて、相当に異質な作品となっている。
この作品の凄い所は、誰からも評価し難い設定を、誰にも理解し得ない密度で塗り込めているところ。言ってしまえば、設定だけ緻密な出来の悪い素人作品を、究極の妹萌えという万人受けしにくい構造に込めて、薄めて、その結果、妙なテンションだけが沸きあがってくる感覚を演出している。どういった思いでこのような作品を作ったのか定かでは無いけれども、私には、どこか「反逆」の思想を感じる。
対して、リピュアは、恭順の作品作りのように思えるけれども、その徹底した態度の裏に、狂気の作品を突き詰めようという熱情のようなものすら感じさせる。
どちらの作品も、改めて見て、昨今作られている作品には無い凄みを感じてしまった。やはり、凄い作品だ。
トークイベントとしては30分足らずで、上映もあったが、この作品を劇場で見る価値はそれほど無いwだろう。唯々シスプリイベントに参加出来たということだけが嬉しかった。
なので、こういった大々的な感じでやるのでは無く、ロフトとかで、もっとじっくりと作品を振り返るようなトークイベントを開いて欲しかったというのが、本当のきもち。きっと、今すぐ開いても、このイベントより良い感じになるんじゃないかな。是非検討して欲しいものだ。