伊藤かな恵LIVE2013 "ミアゲタケシキ” ゆうぽうとホール

昼夜共に参加。伊藤かな恵の歌声が聴ける機会があるのならば万難を排して臨みたい。
やはり伊藤かな恵の声は特別だと思う。キンと突き抜けるような高音。突き放すようなのに冷たくなく、ただ高いだけではない、くすぐるような響きもある。そんなオンリーワンの声が実は歌も上手く、その声質を絶妙に活かした歌を歌ってくれる。このライブは、声フェチにとって最高の贅沢と言える。
ただ、かな恵自身は歌に対してどの程度意欲があるのか良く判らないところがある。センスはありそうなのに、ベースの音が怖いとか、ドラムが脅かすとか、ライブは苦手。まるで怯える小動物のように「遣らされている感」が半端ないw。だからなのか彼女のライブは少し違う設定がある。彼女が怯えないようにwか、あくまでステージ上は伊藤家という彼女の部屋の中の設定。そこでかな恵は好きなようにしゃがんだり寝転んだりすることが出来る。実際、歌詞とちるとすぐに崩れ落ちるしw。
そして今回からはさらにかな恵がやりやすいように、MCを進行するラジオDJカエルという設定も追加。カエルがいれば、かな恵は特に気張る必要が無くライブを進行させることが出来る。
・・・もうなんだかライブというコンセプトから外れかけている気がするw。
いや、伊藤かな恵のライブはそれでよい。かな恵が歌詞をとちって奇声を発したり、ステージ上で崩れ落ちてソファーに寝転んだりするのは、もう彼女のライブの定番w。不思議な事にかな恵がトチってもこちらは辛くならない。かな恵の場合全然あり。それは、彼女自身のライブにかける想いが観客と同列だからかもしれない。あえて自分のプロ意識を表に出さずにいる彼女だからこそ許されるみたいな。
それに、ある意味とちってくれてありがとう、でしょw。あの小動物がステージ上で転がったり、アワアワしたり、間違えて無いもんと虚勢を張ったりする姿を見られるのだから。
そしてなにより、彼女の涼やかな歌声。この絶品。これが聴けるのはかな恵のライブだけ。この代えのきかない歌声を出来ればこれからも沢山聞きたいと思う。
かな恵のこちらを翻弄するかのようなライブに対するネガティブな発言にはハラハラされられるが、実際には、ライブの最後には今後活動について積極的なことも言ってくれた。
出来るだけ早い時期に次の機会を作ってくれることを願わずには居られない。