THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014 さいたまスーパーアリーナ

これもまた良い席だったなあ。SSAでAのど真ん中の3列目なんてそうそう無い。実際のところ、あの悪名高いSSAのアリーナにしてどこに居てもステージが近いよう配慮された配置だったのだけれども、それでもプラチナ席には違いない。正にステージの全てを最前線で真正面から見渡せる位置。それにアリーナのど真ん中でもあり音響的にもベストな位置なものだから、耳道楽が先行する者としてもベストだった。堪能したよ。・・・こんな事もう無いよねw。
そして、そんな最高な席で最高なライブを体験出来たのも幸運。
今までのアイマスライブとは規模からして違った。そのボリュームが桁違いと言えた。なんだこれは、と途中から叫びたくなるくらいだった。
今回の題はアイドルワールド。アイマスの世界を全て見せるというものだろう。本家アイマスに加えてデレマスとミリマスが本格参戦。デレマス、ミリマス共に人数が半端なく多いけれども、どちらも若手ばかりだから結局いつも通りのゲスト枠的な感じかなと高を括っていたのだけれども、・・・甘かった。
大人数で参加しつつ、その全員に個人の見どころがあり、組み合わせによる参加もふんだんにある。勿論、歌われる曲数はどんどん増える。ほとんどMCが無いにも関わらず、何時まで経っても終わらない。歌の途切れた時は、途中10分間の休憩時間なのだけれども、そこでも限定公開のプチマス新作が有ったりして、結局休む暇がない。
冗談じゃないw。普段からライブに万全の体制で参加するには体力に併せてエネルギー補給も必須だと認識しているのだが、それでも、その万全な筈のエネルギーが枯渇するところだった。鯛焼き頬張って凌いだ。実際、周りにはエネルギー不足を起こしている者も多くいて、ライブ終盤には皆息も絶え絶えと言ったところw。こんなにも熱く激しい怒涛のライブはかの大麻帆良祭を彷彿とさせる。いや、ボリュームからしてあれを十分超えている。
アイマスは、ゲーム先行、ニコ生属性として、オタクコンテンツとしてもある意味一般性の高い作品だ。それがテレビアニメの大成功により、より一般の中で評価を高める結果となっている。それに加えて、モバイルゲームの潮流にも上手く乗り、そのキャラクターの数も含めてどんどん拡大し続けているコンテンツでもある。
アイマスの底が見えない。最近はそんな認識だったのだけれども、このライブを見て更なる一つの認識に至った。・・・アイマスの底が抜けた、と。
アイマスは、もうコンテンツとしての底が抜けた存在では無いかと思い始めている。それはつまり、バーチャルアイドルの総合コンテンツ的な、一つの概念に近づいているイメージ。ミリタリーロボットコンテンツの概念としてのガンダムみたいなものと言えばよいだろうか。
アイマスは、もう既に「9人(10人)のアイドルを育成するゲーム」という枠を大幅に超えてしまっている。アイドルは13人どころか100人規模で増えている。そしてその楽曲も、曲数の増加に加えて曲調の幅の広がりも強く感じさせる。バーチャルアイドルという分野に全方位的な広がりを見せているとすれば、しばらくすればバーチャルアイドルと言えば先ずはアイマス、という状況になるのではないか。
そんなアイマスの現状を、このライブではいやと言うほど見せつけてくれた。その情報量の多さに、快楽の大きさに、こちらが耐えられないくらいの勢いで。本当になんなんだこれは、と言いたくなる。
確かに、これだけ大きくなると、まがりなりにもアイマスを当初から齧っている者としては、一抹の寂しさを感じざるを得ない。もしかしたら、オリジンの765プロの面々が活躍する場が、今後減るのではないかとか思ってもしまう。
しかし、これだけの広がりを見せつけているのならば、そんな寂しさよりもコンテンツについていく事、この広がりの隙間を埋めていくことに必死にならざるを得ない。こういったコンテンツの広がりは、その中心にあるオリジンの存在そのものを高める事にもなるのだから。
実際には、他の今までのコンテンツを思い起こすと、「底が抜けた」時こそが一番危ない。受け手の到達感に加えて、セカイの希薄さを感じさせてしまうものだから。なので、アイマスにはここからより着実な前進を見せて欲しいものだ。
デレマスもミリマスも単独ライブを開催することになった。これは正解。今までのアイマスの流れとも同じで、当然の展開だろう。
ただ、より強い推進力が欲しい。それはやはりアニメ化。オリジンにして数年かかった事ではあるが、ここでは畳みかけが必要だと思う。オリジンの765世界に隣接する形で、デレミリどちらかをテレビ続編として展開出来ないものか。少なくとも、あと1年の内に。
そうして、765以外のキャラ達も強いキャラ立てに成功出来れば、中心のオリジンと周辺のデレミリが同じ土俵に立ち、アイマスの世界が格段に広がる事だろう。
ライブでは、戸松遥のサプライズゲストとか、くぎゅの崇高さを感じさせるパフォーマンスとか、田所あずさの頑張りとか、個々の場面でも語りたいことが多い構成だった。しかしそれ以上に、アイマスと言うコンテンツの今後の展開に、強い可能性を感じることが出来、それこそがなによりも嬉しい事だった。
アイマス、サイコ―!!!