ニッポン放送 ミューコミ+プラス preasents アニメ紅白歌合戦 Vol.4 国立代々木競技場第一体育館

アニメ紅白は、なんだかんだで今まで全て参加している。ついでに言うと、その前身である20世紀最後のアニメ紅白にも参加しているので、どこか馴染深い感じ。
基本的にアニサマ、アニマックス、リスアニに続くアニソンフェスと言えるのだろうけれども、このイベントで特徴的なのがトークパート、というかミューコミパート。その為声優アーティストが出ることが前提であり、声優による萌え演技を堪能することが出来る。ただ、その分フェスとしては中途半端にも思え、出演者にも偏りがある感じ。
その為か、ここ1・2回はスフィアや竹達彩奈の声優アーティストと、ももクロなどのアニソンシンガーが二大勢力としてぶつかり合い、その戦いの方が紅白=男女の戦いよりも熱いといえるかも。
声優アーティストの方から言うと、まず雨宮天がトップバッターとして登場して3曲歌い、堂々たるステージをこなした。彼女については変態音響監督コーナーでも存在感を示し今注目の新人として大活躍だっただろう。
ただ、次の田所あずさについては、石井マークとセットで各1曲のみだったのはいただけない。石井はGレコで大注目の男性声優だが舞台系から上がりたてとしてその1曲は妥当な線としても、ころあずはアイカツの準主役にして主題歌付ヒロインもやっている声優としてこの手のフェスにくる声優ファンにとって雨宮天と同レベル(親しみ易さならそれ以上)のアイドル声優の筈。この二人に差をつける辺りに、上辺の売上などで判断する「わかってなさ」を感じてしまい、少し白ける。こういった微妙な空気感の違いに「オタクの時代」が過ぎ去っていることを実感したりする。
恒例となりつつある「GF(仮)」コーナーではサプライズとして原田ひとみ高垣彩陽が登場。キャラソンを生で聞ける貴重な機会なので、これは嬉しい。
そして、これも定番となりつつある竹達彩奈とスフィアもがっつりライブをしてくれて、特にスフィアはT.M.と奈々の「Preserved Roses」をカバーしたりして、大いに盛り上げていた。
対して、アニソンアーティスト系では「SuG」はあまり良く分からなかった。昼アニメから遠ざかってるからなあ。
ただ「MUCC」ではいきなりいぬ僕SSのOPが来て大歓喜。この曲は生で聞いてみたいとずっと思っていたので。他にも激しくも馴染みを感じる曲調ばかりで大いに盛り上がる。こういった出会いがあるのがやはりフェスの醍醐味だろう。
そして、ももクロ。当日はアニオタの中心勢力が武道館に取られていることもありその分モノノフ達の勢いは凄かった。それに加えて、motsuとコラボしたかと思えば、次にはキンクリが登場してさらなるコラボで「ゲラゲラポー」や「ようかい体操」を始めるなど、やりたい放題。これには今の妖怪たちの勢いからも反則的に凄い展開で全て持っていかれた感じだった。
全体を通して、アイドル声優というアニオタの中だけの共通認識による盛り上がりと、アニソン歌手(アイドル)という世間一般に広く親しまれたからこその盛り上がりの鬩ぎ合いをこの現場で見た気がする。それがももクロによって全て持っていかれたことで、今がオタクの時代でない事を改めて認識させられたような。
今までもうすうす感じてはいたけれども、ここでは構造的に明確に分かったこの空気感。今後もこういった空気はあらゆる場所で感じていく事になるのだろうなあ。

Beyond Myself!

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