シスター・プリンセス Re Pure キャラクターズを語る(暫定版)醞 〜四葉〜「解明不能事件」

  • ストーリー

兄チャマと行き違いになった四葉は兄チャマの部屋を探検する。するとそこには見なれたボーンチャイナユニコーンが。それは四葉が小さい時兄チャマが送ってくれた物と同じものだった。

  • 解説

四葉は姉妹のなかでも特に裏表の無いストレートな性格をしている。その為か、このエピソードも実にストレートな作りになっている。
兄妹生き別れて別の国に住んでいたのならば、互いの存在が気になるのは当然で、そのブラザーコンプレックスは自然な事だ。
物語の核になるのは、ボーンチャイナユニコーンだが、このエピソードも、良く考えてみれば(みなくても)それほど特異な設定ではない。兄妹である二人がそれぞれ持っていたという事は、兄妹である二人が昔会った事があるという事実を再認識させるという意味しかない。二人が兄妹ならば、なんら不思議でも、運命性を感じさせるものでもない。
しかし、それでも四葉にとっては重要な事だったのだろう。彼女の推理癖、詮索癖は、彼女自身が語っているように、兄チャマに好いてもらえているかという不安によるものだ。
そして四葉の探索により、その不安を解消する物が明確な証拠として表れる。自分の物と同じボーンチャイナユニコーン。これを兄チャマが手元においていたという事は、自分と同じように兄チャマも自分の事を考えてくれていたに違いない。これこそ、四葉の普段の行動で最も求めていたものだったのだ。
しかし、四葉の推理の真の目的は、兄チャマの心にある。ユニコーンは一つの証拠であっても、心そのものではない。心そのもの=犯人を逮捕するのは限りなく不可能に近い。四葉の行動は、その不可能な事件解明にむけてこの後も続くのだろう。

  • 音楽

「Be happy,please!」
四葉らしい、明るく楽しくさせてくれる曲。言葉も多く四葉の心の中のにぎやかな様子が伝わってくる。
しかし、この曲は何処と無く寂しさも感じさせる。彼女は彼の為ならばなんでも可能であるかのように言うが、当然それは無理な事。去勢をはる彼女であるが、その想いが彼に届いているかどうか、彼の方からは全く描かれていない。
なんでもみつけられるという彼女だが、彼の心をみつけているかどうかは、まったくの謎なのだ。