がくえんゆーとぴあ まなびストレート!

この作品は、とにもかくにもオープニングとエンディングの事ばかりが気になっていた。
勿論、少し前まではufotableのハイクオリティ映像がどんなものか、という事も気にしていたのだが、OP、EDの話が出てから、その事は二の次になった。
岡崎律子の楽曲を林原めぐみがカバーする。もうそれだけが気になってしょうがない。
今回始めてOPとEDが出揃った。さすがに林原めぐみクラスになると、本家とは全く違う歌い方をしてしっかりと音楽にしている。それでいて岡崎律子の旋律は確実に奏でられており、全く新しい岡崎律子の曲が生まれている。これは実に嬉しい事だ。彼女の歌がこれからもこのように様々な形で生き続けてくれれば、ファンとして嬉しい事は無い。
しかし、今回このOPを見て、かなり気になった事がある。
なぜ、この歌にこの映像なのだろう。街に落書きをする少女達。真面目ぶるつもりは無いが、街の落書きは、少し前までは「半社会性」「自由」の象徴程度で済まされいたが、今は「他人への迷惑」というイメージになっていないだろうか。
「街の落書き」が、以前は「誰のものでもないキャンバスに書く自由な行為」であったものが、実際には「他人に大いに迷惑をかけるだけの行為」である事が分かってきている。「街に落書きを無くす運動」などというものが当たり前になっている今では、マイナスイメージだけの行為に思える。例えてみれば「万引きをしている少女達の映像」が流れているのと同じような事だ。
こういう社会の風潮を読みきれていない映像に、岡崎律子の曲が乗ってしまった事は、実に哀しい。
マイナスイメージの映像とプラス思考だけで形作られているこの曲とは、方向性も全く違う。
出来れば映像を差し替えて欲しいくらいだ。