図書館戦争 革命のつばさ

空いてから見ようと思っていたらすっかり忘れていたが、思いのほか長く公開していて何とか見られた。危なく前売券を無駄にする所だったよ。
けれども、見て、このヒットの理由が判る。いや、これは傑作でしょ。日本映画の中でも、これだけしっかりした作品は、なかなか他に無いくらいと思える。
作品の構造としても原作を超えている。一つの良さは、キーマンである作家。彼の事なかれ主義が徐々に変化していく描写は、有る意味ちょっと異様過ぎるこの図書館戦争の世界観を、観客になじませる要素となっている。もしかして有りえる？と思わせる。
そして、彼が語る「童話」。「事象の物語化」により、一つの象徴をテーマに、ある種の神話的な昇華にまで至っている。ここまで出来ている作品は、そうそうないよ。
他にも、主人公の成長が現れるシーン。人の精神的な成長の瞬間をあそこまで明確に描いているのは本当に素晴らしい。
原作込みで、他にも素晴らしい部分か沢山有る。これはちょっとした傑作だね。見られて良かった。