ドキドキプリキュアが異様に面白い

あれ、プリキュアって、こんなに面白かったっけ。
大人になって子供向けアニメを見るのもどうかと思うが、オタクの性で結構見たりするのだけれども、それはやはり子供向けであることをある程度承知して、子供向けの誤魔化しを容認しながら見ることになる。
「子供向け誤魔化し」というのもいくつか種類があって、「幼稚園バスジャック」とか、子供の視界に入る興味の対象を題材にするものとかは、このドキドキプリキュアにも存在する。毎回出てくる怪物とかね。
ただ、たまに大人として見ていて退屈だなあと思えるのが、主人公の動機付けが曖昧なこと。ただ事件に巻き込まれたから、なんとなく正義を行ったりする主人公が大概だ。これも、等身大の主人公に子供が感情移入し易くするという効果があるから、よくこういう展開になる。
物語って、結局人の心を動かして感動させるものなのだから、その心の部分に欺瞞があると気づいてしまえる大人としては、そういった部分を退屈に感じてしまうという訳だ。
しかし、少なくともドキドキプリキュアにおいて、今処、そういった人の心の動きに対する欺瞞が描かれていない。それどころか、最初からかなり激しい心の動きが表現されている。これって、普通に大人が見ても楽しいでしょ。
普通の少女が正義の戦士になる。これって、普通の状況では考えられない。だって、人の為に自分の命を張るってこと。そんなの、どんなに頑張っても、無理な展開しか出来ない。
けれども、ドキプリでは、主人公を最初から「幸福の王子」に見立てている。他人の役に立つことしか行動原理に無いという、言わば「歪んだ」精神の持ち主を主人公にしている。
・・・これって、魔法少女としては「なのはちゃん」だよね。もう、こういった設定を持ってくるあたりから、大人視聴者としてはドキドキせざるを得ないw。
さらに、第2話では、そんな主人公にとって嘘のつけない、主人公の危険を自らを顧みずにサポートする親友が描かれている。この互いの行動を理解しあいながら、互いに助け合う様子が非常に熱い展開だし、実に理に適っている。
こうやって、物語の中で「本当の心」を見せてもらえると、例えそこで描かれている事件が「幼稚園バスジャック」だろうが、物語として面白くなるというものだ(^^)。
今後、主人公の心の秘密が解き明かされるのか。親友はどのようにプリキュアにかかわっていくのか。そして、世界の危機だという敵は、一体どのような方法で世界に悪の手を伸ばしてくるのか。
心の物語が描かれている以上、それらの全てが気になってくる。
ドキドキが止まらないw。

ドキドキ!プリキュア ドキドキ変身! ラブリーコミューン

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