女性声優 日本武道館への道のり 項目「花澤香菜」の追加
- 女性声優 日本武道館への道のり(2010/4/5日記)
以前にこの記事を書いた時から既に5年もの時が経っているのだけれど、その間、女性声優のソロでの武道館ライブ達成は無かった筈。
当時は作品由来のユニット活動は活発に行われていたけれどもソロ活動を始める人はほとんど居らず、また2011年の311の追い討ちによって停滞期もあった。しかし、その311は否が応でも状況を変えることになったのだろう。その後一年を過ぎた頃からソロデビューを果たす声優が数を増していく。
その中で最も期待が高く、可能性を秘めていたのが「花澤香菜」だ。彼女が出演する作品は軒並みヒットする。そのような「花澤香菜ヒット伝説」が生まれるほどの生きたレジェンド。そのデビューから鳴物入りだったが、強力なバックアップの下、着実にその活動を広げてきた。
花澤香菜の武道館への道筋は、今までの他の声優アーティストとは一つの大きな違いがある。それは、タイアップアニソンの力をほぼ使っていない事。
水樹奈々と田村ゆかりはやはり「なのは」が来たことが大きい。水樹奈々は「なのは」無しでも武道館に辿り着いていたと言えるが、それ以前からタイアップとの親和性は強かった。堀江由衣と言えば正にトップアイドル声優としてスタチャのヒロインや主題歌とともに武道館まで登り詰めてきた存在。坂本真綾も純粋なアーティスト属性は強いものの、それ故にタイアップ曲の提供数は誰よりも多い。そして茅原実里はハルヒのキャラ長門によって見出され伝説的なシンデレラストーリーを成し遂げている。最初の武道館達成者椎名へきるこそは最もアニソンとの親和性が低いとも言えるが、そんな彼女でもやはり印象的なタイアップソングは持っていた。誰もが声優として、アニメとのタイアップによって知られた楽曲を持ち、それを武器にこの大舞台まで辿り着いたと言える。
しかし、花澤香菜はタイアップアニソンをほとんど持たない。また、持っていたとしてもその楽曲が話題になった事はほぼ無い。彼女のアーティスト活動は完全に「花澤香菜」個人の中で限定されており、その活動の中でアニメに関連したうたを歌う事はほぼ無い。
そう言った意味では、花澤香菜は「声優としてアーティストの活動だけで武道館まで辿り着いた初めての存在」と言えるかもしれない。
もちろん、花澤香菜への人気の多くがアニメ声優としての活動にあるのは間違い無いだろう。しかし、あくまで花澤香菜個人としてのアーティスト活動でこの武道館まで辿り着いたという事実は、全ての声優を通じて前例の無い驚異的なことのように思う。
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